特許法
(再審の請求期間)
第百七十三条 再審は、請求人が取消決定又は審決が確定した後再審の理由を知つた日から三十日以内に請求しなければならない。2 再審を請求する者がその責めに帰することができない理由により前項に規定する期間内にその請求をすることができないときは、同項の規定にかかわらず、その理由がなくなつた日から十四日(在外者にあつては、二月)以内でその期間の経過後六月以内にその請求をすることができる。
3 請求人が法律の規定に従つて代理されなかつたことを理由として再審を請求するときは、第一項に規定する期間は、請求人又はその法定代理人が送達により取消決定又は審決があつたことを知つた日の翌日から起算する。
4 取消決定又は審決が確定した日から三年を経過した後は、再審を請求することができない。
5 再審の理由が取消決定又は審決が確定した後に生じたときは、前項に規定する期間は、その理由が発生した日の翌日から起算する。
6 第一項及び第四項の規定は、当該審決が前にされた確定審決と抵触することを理由とする再審の請求には、適用しない。
プロンプト:第5項が言っていることは、あとから「理由」がわかった場合はその日の翌日から起算して3年間は再審請求ができるってこと?
ChatGPT5.2:その理解は半分だけ合っていて、半分違います。第5項は「3年間フルに再審請求できるようになる」という趣旨ではありません。
全体構造を一度「地図」で整理します
この条文は、再審請求の期間制限が三層構造になっています。
① 原則(第1項)
- 知った日から30日以内
② 救済(第2項・第3項)
- 不可抗力や代理不備がある場合の例外的延長
③ 最終的な外枠(第4項)
- 原則として「確定日から3年」で完全アウト(除斥期間)
ここまでが基本。
問題の第5項は「例外の例外」
第5項の条文(要点)
再審の理由が
取消決定又は審決が確定した後に生じたときは、
前項(=3年制限)は、
その理由が発生した日の翌日から起算する
重要ポイント①
第5項は「第1項(30日)」を変えていない
👉 30日ルールはそのまま生きています。
つまり
- 理由が発生
- ↓
- それを知った
- ↓
- そこから30日以内に請求しないとダメ
これは変わりません。
重要ポイント②
第5項がズラしているのは「3年の外枠」だけ
あなたの質問はここですね:
あとから「理由」がわかった場合は
その日の翌日から起算して
3年間は再審請求ができる?
👉 いいえ。
正確にはこうです:
「3年で完全アウトになる起算点」が、
確定日 → 理由発生日 にスライドする
だけです。
図でイメージすると
通常ケース(第4項)
審決確定日 ─────────── 3年 ──×(絶対アウト)
第5項が適用されるケース
審決確定日 ───(何も起きない)─── 理由発生日 ─────────── 3年 ──×
👉 「理由が生じる前に3年経ったからダメ」という不合理を防ぐ条文
でも誤解しやすい点(超重要)
第5項は
❌「理由が生じたら、そこから3年間いつでもOK」
ではありません。
実際は:
- 理由を知った日から30日以内(第1項)
- かつ
- 理由発生日から3年以内(第5項+第4項)
この 両方を満たす必要があります。
まとめ(試験用1行)
第5項は、再審理由が確定後に発生した場合に、
3年の除斥期間の起算点を「確定日」から「理由発生日」に変更する規定であり、
30日以内請求の原則を緩和するものではない。
Gemini 3:第5項は**「再審の理由となる事象が、審決が確定した『後』に発生した場合」の救済措置**です。ご質問の「あとから理由がわかった場合」というのが、「発生していた理由をあとから知った」のか「理由そのものが後から発生した」のかで意味が変わってきます。
1. 第4項と第5項の関係(3年ルールの基準日)
まず、再審には「これ以上経ったらもう文句は言えない」という**客観的な除斥期間(3年)**があります。
- 第4項(原則):審決が確定した日から3年を経過すると、原則として再審請求はできません。
- 第5項(例外):再審の理由が、審決が確定した**「後」に発生した場合に限って、その理由が発生した日から3年**をカウントし直します。
具体的なケース
例えば、ある審決の基礎となった「別の裁判の判決」が、審決の確定後にひっくり返った(再審等で取り消された)ようなケースです。この場合、審決が確定した時点ではまだ「理由」自体が存在していないため、第4項の「確定から3年」を適用すると請求人が不利になってしまいます。そのため、第5項でカウントを遅らせてあげているのです。
2. 「知った日」と「発生した日」の違いに注意
ユーザーさんが仰った「あとから理由がわかった場合」が、単に**「昔からあった不正(再審理由)を後で知った」**というパターンであれば、この第5項は適用されません。
再審には以下の2つのハードルを両方クリアする必要があります。
| 期間の種類 | 期間 | 起算点 | 根拠条文 |
| 主観的期間 | 30日以内 | 再審の理由を知った日 | 第1項 |
| 客観的期間 | 3年以内 | 審決確定日(または理由発生日) | 第4項・第5項 |
つまり、もし審決確定から4年後に「実は当時、相手が証拠を偽造していたこと」を知ったとしても、理由(偽造)自体は確定前に発生しているため、第4項の「3年」の壁に阻まれて再審請求はできません。
まとめ:第5項が言っていること
「再審の理由そのものが、審決が確定した後に生まれたのであれば、その生まれた日の翌日から3年間はチャンスを認めましょう」という意味です。
Claude Opus 4.5:第5項の読み方は少し注意が必要です。
第5項が言っていること
第5項は第4項の「3年」の起算点を修正しているだけです。
つまり:
- 原則(第4項):審決確定日から3年経過後は再審請求不可
- 例外(第5項):再審理由が審決確定後に発生した場合は、その理由が発生した日の翌日から3年
注意点
第5項は「理由を知った日」ではなく「理由が発生した日」と言っています。
たとえば、確定審決と抵触する別の審決が後から確定した場合(173条の2第1号)、その抵触審決が確定した日が「理由が発生した日」になります。
第1項との関係
再審請求には両方の期限を守る必要があります:
- 第1項:理由を知った日から30日以内
- 第4項・第5項:理由発生日の翌日から3年以内
だから、「後から理由がわかった」だけでは足りなくて、そもそも理由の発生自体が審決確定後でないと第5項は適用されません。