ひきこもりの子供が振るう親や兄弟に対する家庭内暴力の原因と対処方法

家庭内暴力を止める方法

暴力と引きこもりは、親和性が高い

一過性の暴力

  • 50%程度に一過性の暴力
  • 親が自分をコントロールしようとしていることに非常に敏感で怒りを感じる
  • 本人の人格を否定したり、怠け者扱いをしたり、「早く仕事をしろ」などと追い詰められると、それに対する反発として暴力が起こる
  • 家族に、本人に対する批判や否定をやめてもらう

慢性的な暴力

  • 10%弱のケースに慢性的な暴力
  • 慢性型の暴力は比較的やっかい
  • これまでの人生に対してすごく否定的な思いが渦巻いていて、他責的になりやすい。親にぶつけずにいられなくなってしまう これが慢性的な暴力の根源
  • 親に「自分の苦しさを味わえ」「共感せよ」と言っている
  • 根源にあるのは怒りや攻撃性というよりは悲しみでありその悲しみを分かってほしいという思い

参照元:家庭内暴力、止める方法あります 精神科医の斎藤環(たまき)筑波大教授 2019年6月20日 5時30分 朝日新聞DIGITAL

自分を情けないと思う心理

ひきこもり、家庭内暴力、自分を情けないと思う人を解説 / Explaining people who think they are pathetic
 親が学校の先生や医者だったりする場合は要注意

 

参考ウェブサイト

  1. ひきこもりにみられる症状と対応 愛知県
  2. 「ひきこもり」対応ガイドライン(最終版)の作成・通知について 平成15年7月28日
  3. 家庭内暴力 斎藤 環 (精神科医 筑波大学教授 こころのドア船橋スーパーバイザー)(こころのドア船橋 千葉県船橋市)精神病、すなわち幻覚や妄想などをともなわないものは適切に対応すればほとんどは解決可能 ゆっくり眠る時間すら奪われてしまいます。真夜中に叩き起こされ、本人が唐突に思い出した昔の恨みつらみを何時間でも延々と聞かされます。 精神分析家の神田橋條治氏が指摘するように、家庭内暴力の背後にある感情は、「憎しみ」ではなく「悲しみ」 本人にとってどんなことが刺激になりうるかを正確に知っておく 断定的な話し方 共感的に理解 他人を介在させる 本人は、他人が入り込むことをひどく嫌うのですが、いったん受け入れてしまうと、それが暴力を鎮めるきっかけになりやすい 家庭内暴力の場合、家族が通報して警察官が駆けつけてみると暴力はすっかりおさまっていることがほとんど
  4. 子どもの引きこもりを解決!家庭内暴力から脱出する3ステップ ニュースタート

ビタミンAとは?構造、作用

ビタミンは13種類あり、9つは水溶性、4つが脂溶性です。脂溶性ビタミンのうちの一つがビタミンAです。化合物の名称は、レチノール。名前が示すように網膜(レチナ)に関係し、オールという語尾からわかるようにアルコールつまり水酸基(-OH)を持っています。

ビタミンA(レチノール)およびビタミンA誘導体の構造

レチノール(ビタミンA)が酸化されるとレチナールになります。水酸基ーOHがアルデヒドーCHOになった形です。レチナールのアルデヒドがさらに酸化されてカルボキシ基になったものがレチノイン酸です。レチノール、レチナール、レチノイン酸は合わせてレチノイドという総称でも呼ばれます。

  1. Vitamin A (Retinol) (vivo.colostate.edu)

ニンジンなどの野菜にふくまれるβカロチンはレチノイドが2つ合わさった形をしており、プロビタミンAと呼ばれます。プロは前という意味なので、ビタミンAの前段階の化合物という意味です。ビタミンAを食事から摂取する方法に関していえば、動物性食品からビタミンAを直接接種するだけでなく、野菜などからβカロチンを摂取してもいいというわけです。βカロチンは体内で半分に分解されてビタミンAとして働きます。

 

ビタミンAの生体内の働き方は大きく分けると2つあります。一つは視細胞において、光を受容する働きです。私たちが物を見ることができているのは、ビタミンA誘導体レチナールが光を吸収しているのからです。二重結合の両側がトランスの配向かシスかということですが、光を受容するとトランスが11-シスになります。炭素の番号のつけ方は、6員環のメチル基が2つついた炭素が1番で、反時計回りに2,3,4,5,6、枝のほうに出て、7,8,9,10,11,12,13,14、15です。メチル基の枝は無視して、主鎖に最初に番号を振っていきます。上の図で11番と12番の間の二重結合に関してシスに変化しています。

  1. A Quantum Chemical Study of the Retinal of Squid Rhodopsin Fig. 15

もう一つの働き方は、細胞を分化させるなどの細胞の運命を調節する働きです。

ビタミンAの構造式をどうやって覚えるかですが、6員環から枝が伸びていて二重結合が全部に入ると思えばいいでしょう。主鎖の炭素が15番までと覚えて、あとは視覚的にメチル基の枝の場所を覚えられるのではないかと思います。

視細胞におけるビタミンA誘導体レチナールの働き

ビタミンAの働きは何かというと、ひとつはレチナ(網膜)で光を感じるのに必要です。私たちは普段、目でものをみていますが、これは外界から入ってきた光を捕獲しているということにほかなりません。光を捕獲する物質こそがレチナールなのです。光を受け取る前はシス型になっていますが、光を受け取るとオールトランス型に変わります。レチナールはオプシンというタンパク質に結合しており(レチナールが結合した桿体細胞のオプシンをロドプシンと呼ぶ)、レチナールが光を受容して形がかわったことで視細胞の膜状にあるロドプシンは細胞内へシグナルを伝えます。視細胞は、この変化を電気的な活動に変換します(過分極応答)。これが私たちがものを見えているときに起きている現象なのです。錐体細胞も同様で、オプシンに11-シスレチナールが結合しています。錐体のオプシンは3種類あり赤、緑、青の色覚を受け持っています。ロドプシンは色は感じません。同じレチナールが同じようにオプシンに結合しているのになぜ違う色が見えるのかはかなり不思議なことですが、それぞれのオプシンの違いがレチナールの周囲の環境の違いとなって、吸収される波長が変わるのだそうです。

Though all of these opsins bind the same 11-cis-retinal chromophore, their absorption properties are uniquely modulated by the protein environment and its coordinated water molecules of each of the opsins to produce the set of pigments that enable color vision []. (The photochemical determinants of color vision Bioessays. 2014 Jan; 36(1): 65–74.)

The dominant physical mechanism responsible for the opsin shift in color vision is the interaction of dipolar amino acid residues with the ground- and excited-state charge distributions of the chromophore.How color visual pigments are tuned Gerd G. Kochendoerfer, Steven W. Lin, Thomas P. Sakmar, Richard A. Mathies Volume 24, Issue 8, 1 August 1999, Pages 300-305 Journal home page for Trends in Biochemical Sciences Review )

  1. 第1回 色覚はなぜ、どのように進化してきたのか ナショナルジオグラフィック
  2. 哺乳類の眼においての光情報伝達 光受容細胞 (photo1.biophys.kyoto-u.ac.jp/)

 

胚発生におけるレチノイン酸の働き

目で光を感じるときにレチナール(ビタミンAの誘導体)が必要なことから、ビタミンAが欠乏すると光を受容する感度が下がってしまい、暗い場所や光が少ない夜間にはものがみえない夜盲症という病気になります。しかし、ビタミンAの重要性は、視覚での働きだけではありません。胚の発生にも重要な働きがあります。レチノイン酸には催奇性があり、妊婦がビタミンAを過剰に摂取すると、奇形児になる恐れがあります。多すぎもダメなんですね。

  1. 動物の体作りに重要なレチノイン酸の可視化に成功—脊椎動物の胚でレチノイン酸が直線的な濃度勾配を形成— 平成25年4月8日 独立行政法人 理化学研究所 独立行政法人 科学技術振興機構 <原論文情報> Satoshi Shimozono, Tadahiro Iimura, Tetsuya Kitaguchi, Shin-ichi Higashijima & Atsushi Miyawaki “Visualization of an endogenous retinoic acid gradient across embryonic development” Nature,2013, doi: 10.1038/nature12037

 

皮膚の細胞におけるレチノイン酸の働き

レチノイン酸はまた、皮膚の細胞を分化させ角質のタンパク質であるケラチンを発現させる働きもあります。

When human keratinocytes are grown on their dermal equivalent (fabricated collagen lattices), physiologic concentrations (1–10 nm) of RA result in an epithelium very similar to that in normally keratinized epidermis (Retinoic Acid-Induced Epidermal Transdifferentiation in Skin J. Dev. Biol. 2014, 2(3), 158-173; https://doi.org/10.3390/jdb2030158)

  1. Regulation of keratin expression by retinoids Dermatoendocrinol. 2011 Jul-Sep; 3(3): 136–140. Published online 2011 Jul 1. doi: 10.4161/derm.3.3.15026 PMCID: PMC3219164 PMID: 22110773
  2. Retinoids as important regulators of terminal differentiation: examining keratin expression in individual epidermal cells at various stages of keratinization. R Kopan, G Traska, E Fuchs Crossmark: Check for Updates Author and Article Information J Cell Biol (1987) 105 (1): 427–440. July 01 1987  https://doi.org/10.1083/jcb.105.1.427
  3. 表皮ケラチノサイトのビタミンA結合蛋白に関する実験的研究 研究課題 サマリー 研究課題/領域番号 61570492 研究種目 一般研究(C) 1986年 ビタミンAには表皮の分化調節作用があることは明らかである、この作用は細胞内のレセプター蛋白を介して発現すると考えられている。

 

ビタミン誘導体の薬理作用

ビタミンAは生体内で多彩な働きをしていることからビタミンAに関連した薬物を治療薬として使うという戦略があります。

  1. ビタミンA関連医薬の現状と展望 香月博志 熊本大学大学院生命科学研究部薬物活性学分野教授 ファルマシア Vol.51 No.3 2015

 

ビタミンAに関する参考記事

  1. Vitamin A (Oregon State university Linus Pauling Institute » Micronutrient Information Center)
  2. Vitamin A: β-Carotene (LibreText Chemistry)
  3. Mechanisms of Transport and Delivery of Vitamin A and Carotenoids to the Retinal Pigment Epithelium Mol Nutr Food Res . 2019 Aug;63(15):e1801046. doi: 10.1002/mnfr.201801046. Epub 2019 Feb 14. Vision depends on the delivery of vitamin A (retinol) to the retina. Retinol in blood is bound to retinol-binding protein (RBP).

HLA抗原遺伝子の多様性とMHC分子の構造 日本人に多いハプロタイプ

iPS細胞を再生医療の分野に応用する試みとして、眼科領域ではiPS細胞由来の角膜上皮移植が試みられているそうです。

  1. iPS細胞で角膜上皮を安全に再生可能first-in-human臨床試験 2023年02月15日 MedicalTribune 再生医療用にストックしたHLAホモドナー由来iPS細胞(他家iPS細胞)を用いることで、短期間に低コストで均質のシートが作製できる

ハプロタイプとは

HLA遺伝子第六染色体短腕部分にあり、クラス1に所属するA、B、C遺伝子、クラスⅡに所属するDP、DQ、DR遺伝子がある。まとまった【クラスⅠ(A-B-C)-クラスⅡ(DP-DQ-DR)】をハプロタイプという。A、B、C遺伝子、DP、DQ、DR遺伝子は、例えばA座について、A1、A2、A3……と数十種類の型(アリル)があり、それは、B、C遺伝子、DP、DQ、DR遺伝子も同様にそれぞれ数十種類の異なるアリルがある。そのためハプロタイプの組み合わせは、数万通りの多様性を生む。父方から一つハプロタイプ、母方の1つのタイプのハプロタイプを持ち、計2つのハプロタイプが一対になって一つのセットを形成する。両親それぞれから同じアリルを受け継いだ場合、例えばA座について、A1A1、A2A2、A3A3……のような組み合わせの細胞を「HLAホモ接合体」と言い、「HLAヘテロ接合体」の人に移植しても免疫拒絶反応が起こりにくいと考えられている。(ゲノム編集による HLA遺伝子改変がiPS再生医療の鍵か? 2020.03.27 セツロテック)

  1. HLA 推定アレル一覧表(JSHI)2022年度版

ハプロタイプは理解できたとして、遺伝子A、B、Cや遺伝子DP、DQ、DRからできるポリペプチドによってできるMHCクラスI分子やMHCクラスII分子はどのような構造をしているのでしょうか。

  1. 造血細胞移植のための HLAガイドブック (日本赤十字社HLA委員会, 日本造血細胞移植学会)
  2. 日本組織適合性学会講習会テキスト集
  3. 2021年度認定HLA検査技術者講習会テキスト 基礎知識
  4. HLA検査に必要な最低限のHLA知識 (1)HLAの基礎 2021/1/23 ベリタスWeb講演会 中島文明
  5. HLA検査に必要なHLAの礎知識(2)2021/4/17 ベリタスWeb講演会 中島文明 DRA 顕著な多型なし    DQA1 DPA1 多型あり
  6. 臓器移植における組織適合性検査の意義 2020 臨床的には、この全てを検査することは不可能なので、class IとしてAとB,class IIとしてDRが検査される
  7. 2019年度認定HLA検査技術者講習会テキスト HLAの基礎知識
  8. 平成24年度認定HLA検査技術者講習会テキスト
  9. HLAと抗体 2006年
  10. HLAの検査法
  11. HLA HLAってなにってなに?第28回血液学を学ぼう!2019.4.22

 

MHCクラスI分子の構造

MHCクラスI分子は、45kDaの大きさのペプチド鎖と12kDaの大きさのペプチド鎖(β2ミクログロビン)からなる二量体です。クラスI遺伝子A、B、Cは45kDaのペプチドをコードしており、ハプロタイプの説明にあるように遺伝子が3種類、さらにそれぞれの遺伝子で数十種類のアレルがあります。その一方で、β2ミクログロビンは、別の染色体上にあり、遺伝子A,B,Cからできるペプチド鎖に共通して用いられます。

つまり一つの細胞の中では、父親由来の染色体6番と母親由来の6番染色体のそれぞれにMHCクラスI遺伝子A,B,Cがあるので、合計6種類のMHCクラス1分子の45kDaペプチドが存在することになります。

  1. Lippincott Illustrated Reviews: Immunology 3rd Edition 69ページ

MHCクラスII分子の構造

クラスIIMHC分子は、ほぼ同じ大きさと形をもつα鎖とβ鎖からなる二量体です。遺伝子DP,DQ,DRのそれぞれがα鎖とβ鎖をコードする遺伝子を持っています。またα鎖とβ鎖の組み合わせは、DP内、DQ内、DR内だけであって、DPのα鎖とDQのβ鎖といった組み合わせはありません。ただし、父親由来の6番染色体と母親由来の6番染色体があるわけですが、αが父親由来のDPから、βは母親由来のDPからという組み合わせは許されています。

  1. Lippincott Illustrated Reviews: Immunology 3rd Edition 70ページ
  2. HLA-DRA Also known as HLA-DRA1. HLA-DRA is one of the HLA class II alpha chain paralogues.
  3. HLA-DRB1 Also known asSS1; DRB1; HLA-DRB; HLA-DR1B. HLA-DRB1 belongs to the HLA class II beta chain paralogs. The class II molecule is a heterodimer consisting of an alpha (DRA) and a beta chain (DRB), both anchored in the membrane.

ということは、アレルが全部異なっている場合には、2x2x3=12通りのMHCクラスII分子が一つの細胞内で発現していることになりますかね。

ちなみに兄弟でどれくらいHLAが一致する可能性があるかというと、父親からどちらの6番染色体をもらうかで2通り、母親から母親がもっている6番染色体のどちらをもらうかで2通りあるので、組み合わせは2x2=4通りになります。

ハプロタイプの実際のデータが下のリンクから得られます。

  1. Haplotype Frequency

臓器移植

  1. わが国のHLA不適合血縁者間造血幹細胞移植の現状  2012年

HLAハプロタイプと疾患リスク

疾患 関連を示すHLA型 患者集団中の
頻度(%)
一般集団中の
頻度(%)
オッズ比
強直性脊椎炎 HLA-B27 83.3 0.5 1056.3
ベーチェット病 HLA-B51 B*51:01 59.4 13.6 9.3
ナルコレプシー
HLA-DR2 DRB1*15:01 100 12.4 1372.7
HLA-DQ6 DQB1*06:02 100 12.4 1372.7
関節リウマチ
HLA-DR4 DRB1*04:05 58.8 24.7 4.4
HLA-DQ4 DQB1*04:01 58.8 24.7 4.4
1型糖尿病
HLA-B54 B*54:01 44.1 14 4.8
HLA-DR4 DRB1*04:05 56.6 24.7 4
多発性硬化症
(眼神経、脊髄型)
HLA-DPw5 DPB1*05:01 93.6 61.8 9
    1. (転載元:https://hla.or.jp/about/hla/ 表の一部を転載)
  1. Genetic Variation Within the HLA-DRA1 Gene Modulates Susceptibility to Type 1 Diabetes in HLA-DR3 Homozygotes Diabetes. 2019 Jul; 68(7): 1523–1527. Published online 2019 Apr 8. doi: 10.2337/db18-1128 PMCID: PMC6609989 PMID: 30962219
  2. Genome-wide association study and meta-analysis find that over 40 loci affect risk of type 1 diabetes Nat. Genet., 41 (6) (2009), pp. 703-707, 10.1038/ng.381
  3. Localization of type 1 diabetes susceptibility to the MHC class I genes HLA-B and HLA-A Nature, 450 (7171) (2007), pp. 887-892, 10.1038/nature06406

再生医療用同種iPS細胞ストックの作製

  1. 再生医療用同種iPS細胞ストックのドナーリクルートについてDonor recruitment of allogeneic iPS cell repository for regenerative medicine齋藤 潤京都大学iPS細胞研究所・臨床応用研究部門 iPS 細胞の製造および品質管理には多くの時間とコストがかかるため, 多種多様なHLA型を網羅することは難しい。そこで京都大学iPS細胞研究所では、HLA-A, -B, -DRの3座においてホモ接合体のドナー(国民の約2%)から樹立した複数のiPS細胞株を樹立し、将来の細胞移植医療に利用可能な医療用iPS細胞ストックを確立することを計画している。‥ HLA(3座)ホモ・ドナー由来のiPS細胞を50株樹立し, ストックとして供給できれば, 国民の7割へ3座一致により拒絶反応のリスクを低減した移植が可能と試算される。‥

iPS細胞ストックに関する関連論文

  1. A clinical-grade HLA haplobank of human induced pluripotent stem cells matching approximately 40% of the Japanese population JANUARY 13, 2023 Med

病原体が侵入してきたときにおこる免疫反応のストーリー

初学者が免疫学の教科書を読んでいて感じる一番のフラストレーションは、結局病原体の侵入に対してどんな免疫応答が起こるのかが、順を追って説明されていないということなのではないでしょうか。一番知りたいことが、書いていないのです。しかもたとえ免疫学の教科書を一冊読み終えてもいまひとつよくわからないという読後感が残ってしまいます。

病原体の侵入から始まって、免疫系のどんな細胞が何をするのか、どうやって病原体を撃退するのかをストーリーを追って説明している教科書は少ないながらもいくつかあります。ブルーバックスの『新しい免疫入門』が自分は一番わかりやすいと思いました。ただし、免疫系の細胞はたくさんの種類があり、それらの細胞が起こす反応も多岐にわたっており、また病原体の種類(細菌か、ウイルスか、寄生虫か)によってもストーリーが異なるため、なかなか全体像をつかむのは容易ではありません。自然免疫、獲得免疫の細胞性免疫と液性免疫、それらの相互作用と、ストーリーは途中で枝分かれしたりまた枝がつながったりして、本当にドラマチックだと思います。

こうした複雑なストーリーを理解するには、説明された文章を追って自分で絵をかいてみることでしょう。もしくは、そのように描かれた画を眺めてみることです。また小説の冒頭に登場人物の説明があったりしますが、あらかじめ登場人物の簡潔な紹介を読んでおくのも助けになります。

登場人物

マクロファージ:食細胞の一種で、自然免疫に属する細胞。異物を食べて処理する。

下の動画は、マクロファージが細菌をガンガン食べていく様子を示しています。

Bacterial phagocytosis by macrophage -マクロファージによる細菌の貪食- TIMELAPSE VISION

食べたものを分解してペプチドを抗原提示することもできる。ただし抗原提示能は、プロフェッショナル抗原提示細胞である樹状細胞には劣る。

好中球:白血球の数で過半数を占める細胞。食細胞であり、細菌などを食べて処理する能力が高い。自然免疫に属する。

Phagocytosis of MRSA by a human neutrophil NIAID チャンネル

Crawling Neutrophil Chasing a Bacterium YouTube·Andres Trevino·2006/05/21

中性色素で細胞がよく染色されることからこの名がある。

樹状細胞:食細胞の一種で、自然免疫に属するが、自然免疫と獲得免疫とを結びつける非常に重要な役回りを果たしている。活性化すると文字通り樹状の形状になる。

Dendritic cell -樹状細胞- TIMELAPSE VISION タイムラプスビ

病原体などを食べて、病原体由来のタンパク質を分解したペプチドをMHCクラスI分子の上に載せてナイーブキラーT細胞に提示したり、MHCクラスII分子の上に載せてナイーブヘルパーT細胞に提示したりすることができる。

T細胞とB細胞:多様な抗原に対する特異的な抗原受容体をもった細胞として、T細胞とB細胞とがある。T細胞はT細胞抗原受容体(TCR)を表面に発現している。B細胞はB細胞抗原受容体(BCR)を表面に発現している。B細胞は活性化すると、形質細胞(プラズマ細胞)に変化し、BCRを発現するのをやめるかわりに、BCRと同じ抗原特異性を持つ抗体(免疫グロブリン)を産生するようになる。抗体にはIgA,IgG,IgD,IgE,IgMの5種類(アイソタイプと呼ばれる)が存在し、膜結合型もしくは分泌型(水溶性)である。T細胞はキラーT細胞とヘルパーT細胞の種類に分かれる。

ナイーブキラーT細胞:別名CD8細胞。細胞表面のマーカー分子としてCD8を発現している。またT細胞抗原受容体(TCR)を表面膜状に発現している。TCRは、遺伝子再編成により構築されるため一つ一つの細胞が異なる抗原を認識することができる。MHCクラスI分子上に提示されたペプチド抗原を認識する際に、CD8は相手の細胞のMHCクラスI分子と結合することにより、細胞同士の結合を安定化する働きがある。抗原提示細胞との相互作用により、「活性化」して増殖し、抗原特異的に相手を殺傷することができるため、キラーT細胞の名がある。ナイーブの意味は、まだ抗原と出会っていないという意味であり、抗原と出会って活性化されると、活性化キラーT細胞になる。

ナイーブヘルパーT細胞:別名CD4細胞。細胞表面のマーカー分子としてCD4を発現している。またT細胞抗原受容体(TCR)を表面膜状に発現している。TCRは、遺伝子再編成により構築されるため一つ一つの細胞が異なる抗原を認識することができる。MHCクラスII分子上に提示されたペプチド抗原を認識する際に、CD4は相手の細胞のMHCクラスII分子と結合することにより、細胞同士の結合を安定化する働きがある。抗原提示細胞との相互作用により、「活性化」して増殖し、抗原特異的にB細胞やキラーT細胞の活性化をヘルプすることができるため、ヘルパーT細胞の名がある。Th細胞とも呼ばれる。まだ抗原と出会っていない細胞がナイーブヘルパーT細胞で、抗原との反応により活性化された場合は、活性化ヘルパーT細胞と呼ばれる。ヘルパーT細胞にはTh1、Th2、Th17などの種類がある。

 

 

B細胞のB細胞抗原受容体(抗体)やT細胞のT細胞抗原受容体におけるallelic exclution(対立遺伝子排除)という現象

免疫学の教科書を読んでいたら免疫グロブリンの構造のところでY字型をしているその先の2つ部分(可変領域)は、2つ形が同一という説明があって、あれ?と思いました。細胞は父親由来と母親由来の染色体をそれぞれもっているので、もし抗体の多様性をつくるための遺伝子組み換えがそれぞれで勝手に起きていたら、一つの細胞内に2種類の可変領域を持つ遺伝子ができてしまって混じってしまわないの?という疑問です。

実際のところ、そのように2種類の可変領域ができることはないのですが、なぜそうなるのかというとallelic exclution(対立遺伝子排除)という現象が起きているからでした。つまり対立遺伝子の片方はサイレントな状態にされているのです。勉強すればするほど、生き物は巧妙にできているなあと感心させられます。

  1. 対立遺伝子排除を英語で allelic exclusion アルク
  2. allelic exclusion 対立遺伝子[表現の]排除 たいりついでんし[ひょうげんの]はいじょ 日本アレルギー学会
  3. 抗原受容体遺伝子における対立遺伝子排除の制御機構と生理的意義の解析 機能的な組換えは、通常片方の染色体に限っておこることが知られており、対立遺伝子排除と呼ばれている。
  4. TCR遺伝子の対立遺伝子排除による自己形成の分子基盤(KAKEN)抗原受容体遺伝子の再構成は、通常片方の染色体に限って起こることが知られており、対立遺伝子排除と呼ばれている。‥ 片方の染色体で機能的な再構成が成功し負の抑制シグナルが伝達されると、E2Aの抑制因子であるId3が誘導され、E2Aが組換え部位から解離することによってもう一方の染色体での再構成が抑制されることを見出し、これが対立遺伝子排除の鍵となる機構であることを明らかにした。
  5. Generation of Antibody Diversity Oliver Backhaus February 21st, 2018 Allelic exclusion means that only clonally identical BCRs were expressed on the B-cell surface and not two different versions from two different alleles. ‥ When V(D)J rearrangement did not produce a functional BCR, the second allele will be activated and tested. When this will also fail, the B cell will die by apoptosis; this process is called clonal deletion.
  6. Allelic exclusion of immunoglobulin genes: models and mechanisms. Immunol Rev. 2010 Sep; 237(1): 22–42. doi: 10.1111/j.1600-065X.2010.00935.x
  7. Allelic exclusion (Wikipedia) Allelic exclusion is a process by which only one allele of a gene is expressed while the other allele is silenced. This phenomenon is most notable for playing a role in the development of B lymphocytes, where allelic exclusion allows for each mature B lymphocyte to express only one type of immunoglobulin.

研究医や研究者のための海外研究留学助成情報:HFSP、JSPS海外学振、武田、内藤、上原、アステラス、第一三共、早石ほか

研究者業界では、海外でポスドクを行うことを一般的に「海外留学」と呼んでいます。海外の大学に進学するのも海外留学ですが、それとはことなり学ぶためにというよりも仕事しにいくわけです。しかし多くの場合は、日本で得られるよりも、より良い研究環境に身をおいて優れた研究成果を挙げてキャリアアップにつなげることが目的なので、そういう意味では学びに行くともいえます。

さて仕事にいくといっても、先方の受け入れ研究室が給与を払ってくれるとは限りません。これは先方の懐事情によります。一般論としていうと、人気の高い研究所、研究室ほど、ほっといても希望者が殺到するので給与を出してくれることは少ないです。逆に地理的に不人気だったり、ラボがまだ名声を確立していなくてなかなか人が集まらないようなラボだと給与は払うから是非来てくださいということもあります。相手先のボスが給与を出せないというからといって、「ケチなボスだ」などというのはとんでもない勘違いです。ポスドクに応募してくる研究者がフェローシップをとれるように、研究計画などで相談に乗ってくれるボスであれば、非常に良いボスだと言えます。

実際に聞く話ですが、給与を払うといってくれて留学したけれどもそのあとボスが次の研究費を獲れなくてポスドクをクビにされるという悲劇も起こります。ですから、自分の給料としてのフェローシップを自分で獲得してから研究留学するのは、自分と自分の家族の生活を守るためなのです。ボスが給与を出してくれると言っているときには、その財源が向こう何年間分確保されているのかを確認したほうが無難です。

海外への研究留学を計画している研究者むけのフェローシップを出してくれる財団はどんなところがあるか紹介します。フェローシップは当然のことですが希望者が殺到するので厳しい競争になります。応募者の論文業績、先方の業績、研究計画の妥当性などが問われます。申請書の書き方がまずいと折角、本人にある程度の論文業績があったとしても採択されにくくなります。

また、多くの場合若手重視で年齢制限を設けています。海外へ武者修行に行きたければ、若ければ若いほど良いのです。

以下に、海外での生活費を想定した数百万円程度の助成を行う財団とプログラムを紹介します。多くは1年間の生活費のみですが、複数年にわたってサポートしてくれる財団もいくつかあります。

複数年の海外研究留学をサポートするフェローシップ

HFSP Postdoctoral Fellowships

ヒューマン・フロンティア・サイエンス・プログラムは、非常にステータスの髙い助成です。HFSPの助成を受けた研究者がその後、何人もノーベル賞を受賞していると言えば、そのレベルの高さがわかるでしょう。手当も厚いですが、競争率も高いです(応募者のレベルや受け入れ先のラボのレベルが極めて高い)。もともと日本の元首相、中曽根氏が提言してつくられたものであり日本が一番たくさん拠出金を出しています。日本人で生命科学者を志す若者は是非チャレンジしてほしいと思います。

  1. 2023年3月21日:申請者登録番号(compulsory initiation: 7桁のLoI ID番号)の取得期限
  2. 2023年3月30日:研究概要申請(Letter of Intent)の提出期限
  3. 例年2023年9月中旬頃までに、招待された申請者のみ、ProposalCentralを通じて、詳細申請書(Full Proposal)を提出
  4. AMEDによるHFSP紹介サイト https://www.amed.go.jp/news/program/20221228.html

 

日本学術振興会 海外特別研究員(海外学振)

  • 対象分野:人文学、社会科学及び自然科学の全分野
  • 学位取得後5年未満
  • 職歴 2024年4月1日現在、大学等研究機関の任期の定めの無い常勤研究職の職歴が過去通算して5年未満の者(令和6年度(2024年度)採用分)
  • 海外留学先からの応募の可否:すでに海外等の大学で研究を行っている人の海外からの応募もOK
  • 助成金額:留学する国により異なるが、年額約450万円~約620万円 *年額の上限を甲地方の額(約620万円)から、指定都市相当区分の額(約750万円)に変更
  • 派遣期間:2年間
  • 採用予定数:約130名
  • 併願:海外特別研究員―RRA・特別研究員―PD・特別研究員―RPDいずれも併願可能
  • 応募時期:令和6(2024)年度採用分 令和5年3月中旬~5月15日
  • 過去の採択者:海外特別研究員 新規採用者一覧
  • ウェブサイト:https://www.jsps.go.jp/j-ab/index.html

 

武田科学振興財団 海外研究留学助成

  • 趣旨:海外に研究留学する若手MD&PhDに最長4年間の留学助成
  • 年齢制限:日本国籍保持者、または永住者で、留学出立年度末に37歳以下の者。
  • 助成金額:海外渡航費往復40万円+滞在費480万円x最長4年間
  • 収入制限:留学中の年間収入が本奨学金を除いて600万円以下の者。
  • 採択件数:毎年新たに10件
  • 選考基準:業績のみでなく、信条、留学中の研究予定内容など、多様な観点で選考
  • 海外留学先からの応募の可否:募集する留学出立年度内(4月1日~翌年3月31日)に海外へ出立できる者(海外からは応募できません。FAQ
  • ウェブサイト:https://www.takeda-sci.or.jp/fellowship/study-abroad.php

 

第一三共生命科学研究振興財団 海外留学奨学研究助成

  • 日本国内在住の若手研究者(35歳以下(申請年度4月1日現在)6年制学部卒業者は37歳以下)
  • 過去に海外留学の経験がなく、かつ助成採択後(翌年度4月以降)に出国する研究者
  • 海外留学先からの応募の可否:不可
  • 特に疾病の予防と治療に関する諸分野の基礎的研究並びに臨床への応用的研究
  • 助成金額:年額750万円x2年間
  • 助成件数:5件程度(うち2割程度は女性優先枠)
  • 留学期間2年以上
  • 応募期間:2023年6月1日~7月31日
  • 重複制限:他財団等からの重複受給は、渡航費用等の小額助成を除き原則認められない
  • 過去の採択者:助成実績
  • ウェブサイト:https://www.ds-fdn.or.jp/support/studying_abroad.html 

 

国際医学研究振興財団

  • 年齢制限等:書類締切日に満40歳未満の者(女性研究者は45歳未満)あるいは、学位取得後5年未満の者
  • 出立時期:翌年1月から12月末までに出立し、2年以上の海外留学を予定している者
  • 応募時期:2022年度の例 2022年6月10日~2022年8月19日、結果の通知:11月上旬
  • 助成金額:1年あたり最大600万円/名 (税金、保険料は個人負担) x 2年間
  • 採択件数:5名
  • 過去の採択者:2022年度 海外留学助成対象者(PDF)
  • 2022年度 海外留学助成 募集要項 http://ifpmr.or.jp/abroad/
  • 国際医学研究振興財団ウェブサイト:http://ifpmr.or.jp/ 

 

以上は、複数年をサポートしてくれるフェローシップ。

1年間の海外研究留学をサポートするフェローシップ

以下は、1年間分(1件)の助成。この場合は、1年後の生活のために、海外からも応募可能な別のフェローシップに応募するか、所属ラボのボスから給料をもらえるならもらうということになります。

内藤記念科学振興財団 内藤記念海外研究留学助成金

内藤記念海外研究留学助成金 (700万円/件) 若手研究者が海外の大学等研究機関に長期間留学する渡航費、留学に伴う経費ならびに研究費を補助する助成金です。博士号を取得し8年未満もしくは出発日までに博士号取得見込でかつ1982年4月1日以降出生の研究者を対象としています。留学期間は、1年以上とします。(2022年度助成金事業の紹介)

2021年度からは一件あたり700万円と大幅に増額されています(これまでの受領者)。40歳未満という年齢制限があるようです。

 

上原記念生命科学財団 海外留学助成

若手向けと、ある程度実績がある研究者向けとに分かれています。

リサーチフェローシップ (1件 600万円以内) 博士号または同等以上の業績を有する若手研究者。 当年3月31日時点で37歳未満。(6年制学部卒の場合、39歳未満)

ポストドクトラルフェローシップ (1件 600万円以内) 博士号を有するか、翌年4月までに取得見込みの若手研究者。 当年3月31日時点で33歳未満。(6年制学部卒の場合、35歳未満)

東洋紡バイオテクノロジー研究財団 長期研究助成(留学、招聘)

  • 年齢制限:応募時8月31日現在満39歳以下
  • 応募期間:毎年7月1日~8月31日
  • 助成金額:550万円x1年間
  • 海外からの応募の可否:翌年4月以降新たに海外留学に出立する者、但し、応募年9月~翌年3月末に出立する者については、事情によっては助成の対象とする
  • 過去の採択者:東洋紡バイオテクノロジー研究財団 2021 年度研究助成
  • 参考:2022年度 長期研究助成(留学、招聘)募集要項 https://www.toyobo.co.jp/biofund/recruit/

日本生化学会 早石修記念海外留学助成

 

アステラス病態代謝研究会

  • 年齢制限なし
  • 海外留学先からの応募の可否:留学開始日が募集開始日以降の場合は可(応募要領
  • 推薦不要
  • 助成状況:2021年度の海外留学補助金 応募142件(男性111名、女性31名)、採択者11名(男性4名、女性7名)へ200万円から450万円(総額3,666万円)
  • 留学先及び日本の所属機関から得られる給与・手当、日本国内で活動する助成機関等(日本学術振興会を含む)からの海外留学助成など、収入の総額が1,000万円を超えない範囲で補助
  • https://www.astellas-foundation.or.jp/assist/abroad.html
  • 募集期間の例:2022年4月1日(金)9時 ~ 5月31日(火)(2022年度 海外留学補助金応募要領)
  • 2022年度募集要領:https://www.astellas-foundation.or.jp/uploads/2022/04/yoko2022_kaigai.pdf
  • 過去の採択者:海外留学補助金交付対象者 一覧
  • ウェブサイト:https://www.astellas-foundation.or.jp/assist/abroad.html

中谷医工計測技術振興財団 技術交流助成留学プログラム【海外留学】

  • 年齢制限:留学者本人が募集締切日に40歳以下の方で、日本国籍または永住権を有する方。
    海外留学先からの応募の可否:既に留学中の方は除きます。
  • 助成金額:滞在費 月額25万円 + 渡航費 上限30万円
  • 助成期間:1ヶ月以上〜1年未満(11ヶ月間)
  • 過去の採択者:助成実績
  • ウェブサイト:https://www.nakatani-foundation.jp/business/grant_exchange_04/

山田科学振興財団 海外研究援助

  • 助成金額:<個人B>研究者個人が海外の研究機関を拠点として6カ月~1年間、研究活動を行うための滞在費・渡航費・研究費等を援助します。援助額は200万円/件を上限とします。
  • 助成件数:個人・グループに関わらず6件程度(女性研究者2名以上を含む)
  • ウェブサイト:https://yamadazaidan.jp/requirements/grant-bosyu_kaigai/

 

少額(150万円以下)の助成金額のフェローシップ

さて、海外にいくには生活費だけでなく渡航費もかかります。以下では、おそらく渡航費用を想定していると思われる比較的少額100万円以下のものを紹介します。

持田記念医学薬学振興財団 留学補助金

  • 助成額:1件50万円 x 20件
  • 研究期間:1年以上
  • 公募時期:2022年度の例 2022年3月1日~2022年5月11日、採否通知:2022年9月12日
  • ウェブサイト https://www.mochidazaidan.or.jp/ryugaku.html

安田記念医学財団 海外研究助成

  1. 各150万円 x 3件以内
  2. 募集時期:令和4年度の例  締切日令和4年 6月30 日
  3. 参考 令和4年度(2022年度)安田記念医学財団応募要項 海外研究助成

細胞科学研究財団 育成助成

  • 国内外において更に高度の育成を受けようとするもの
  • 公募開始時9月1日現在 満40才以下の研究者
  • 助成金額:1 件120万円/年 x 10 件
  • 公募時期:令和5年度の例 令和4年9月1日(木) より 10月31日(月)
  • 参考 令和5年度 公募要項 https://www.shionogi.com/content/dam/shionogi/jp/sustainability/society/social-contribution-activities/foundation/zaidan/pdf/bosyu/R5bosyu-ikusei.pdf
  • ウェブサイト:https://www.shionogi.com/jp/ja/sustainability/society/social-contribution-activities/foundation/zaidan/bosyu/bosyu2.html

 

地域限定のフェローシップ

三越厚生事業団 三越海外留学渡航費助成

  1. 申請資格:(1)東京都並びに東京都近隣4県(千葉、埼玉、山梨、神奈川)に所在の大学医学部・薬学部、 医学研究施設(他県に本校のある東京都内所在の附属研究機関を含む) に所属する職員 (2)東京都内の病院に所属する職員 (3)東京都近隣4県(千葉、埼玉、山梨、神奈川)に所在する300床以上を有する病院等に所属する職員
  2. 助成金額:渡航費
  3. 応募時期:2022年度の例 2022年6月30日
  4. 参考:令和4(2022)年度 第23回  申請要領 https://www.mhwf.or.jp/research-assist/overseas-assist/application-99916-16101/
  5. 三越厚生事業団ウェブサイト https://www.mhwf.or.jp/

寄生虫に対する免疫応答(II型免疫応答)の仕組み

免疫学の教科書を読んでいると、病原体が細菌か、ウイルスか、寄生虫かで対応する免疫応答が異なるようです。

細菌の場合はマクロファージなどの貪食細胞が活躍します。また、樹状細胞がその細菌を貪食して細菌由来のタンパク質を分解しペプチドの形で抗原提示をT細胞に対して行い、たまたまその抗原にピッタリのT細胞抗原受容体をもっていたナイーブヘルパーT細胞が活性かされて活性化ヘルパーT細胞(Th1)になります。同じ抗原たんぱく質を認識するナイーブB細胞と出会ったヘルパーT細胞はナイーブB細胞を活性化し、抗体を産生するプラズマ細胞へと変化させます。抗体が細菌に結合すると(オプソニン化)、マクロファージによる貪食能が増進します。また、ヘルパーT細胞はマクロファージにも働きかけて、貪食能を増進させます。

侵入者がウイルスだった場合には、細胞傷害性T細胞が活躍し、ウイルスに感染した細胞を直接死に至らしめます。

さて、侵入者が寄生虫だった場合はどうなるでしょう。この場合に発動する免疫反応は、花粉に対する反応と同じでいわゆるII型免疫応答と呼ばれるものです。II型というのは、ヘルパーT細胞の方がTh2という2型であり、また、自然リンパ球II型からもTh2と同様のサイトカインが放出されて、これらのサイトカインが活躍するからです。

英語の論文や教科書を読むと寄生虫はhelminthsと書かれています。これは「蠕虫」と訳されていて、くねくねとした動き(蠕動)により動く虫だからこういう名前になっているようです。「寄生虫」は、単細胞生物である「原虫Protozoa」と多細胞生物である「蠕虫Helminths」とに大きく2分されます。原虫に属するお馴染みの名前のもととしては、赤痢アメーバ、トリパノソーマ、膣トリコモナス、マラリア、トキソプラズマといったものたちがいます。蠕虫はさらに、線虫類Nematoda、吸虫類Trematoda、条虫類Cestoideaなどに分かれます。線虫類は、回虫(回虫、アニサキス)、蟯虫、遠景線虫などの種類があります。吸虫類には日本住血吸虫などがいます。

  1. 寄生虫の分類 感染症の基礎知識 病原体:寄生虫とは 大幸薬品
  2. 腹の「虫」の居所 食品媒介性寄生蠕虫症について 北海道立縦研究所感染病理科 後藤明子 「寄生虫」と同定された検体の中では、最も多いのがアニサキス、その次が日本海裂頭条虫(にほんかいれっとうじょうちゅう)です。‥ アニサキスは長さ2-3cmの細長い虫で、魚の筋肉や内臓に隠れています。‥ これがたまたま人の体内に入ると胃や腸の壁に潜り込もうとするため、人によってはアレルギー反応を起こして激しい腹痛を起こすことがあります。‥ 日本海裂頭条虫はいわゆる「サナダムシ」の仲間で、きしめん状の体を持ち、体長は10mになるものもいます。サケやマス類の体の中に幼虫が潜んでいて、これを人が食べることによって感染します。‥ 「豚肉はよく火を通してから食べなさい」と言われる理由にはいろいろとありますが、一つにはこの有鈎条虫のことがあると考えられています。
  3. 蠕虫感染症 平成24年度 感染症リスクマネジメント作戦講座 防衛医学研究センター 感染症疫学対策研究官 教授 加來浩器 (KAKU KOKI)
  4. 医動物学入門 med.osaka-cu.ac.jp

樹状細胞は寄生虫をどのように認識するのか

細菌の場合は樹状細胞が細菌を貪食して細胞内にとりこんでプロテアーゼで分解してペプチドにして抗原提示するというシナリオはなるほどと思えるのですが、寄生虫のように大きなもの(体長数mm~数cm)を分解してタンパク質を取り込むというのが想像できません。教科書を読んでもレビュー論文などを読んでも、そのあたりを明確に書いているものに出会えていません。

The adaptive immune reaction to an intestinal helminth infestation begins with local dendritic cells picking up and displaying helminth antigens. In the case of schistosome住血吸虫 parasites, antigens coming from the eggs are the most potent. (https://www.sciencedirect.com/topics/agricultural-and-biological-sciences/helminth-antigens)

上の説明だと樹状細胞が認識するのは蠕虫(ぜんちゅう)の卵のようです。卵なら単細胞なので貪食できそうですね。

Because they occupy such a key position in the immune responses, there has been considerable interest in how DCs interact with helminth parasites, particularly in the context of understanding how adaptive immune responses in helminth-infected animals become Th2-biased. (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2632707/)

花粉アレルギーもそうですが、寄生虫に対する免疫応答はなぜTh2/Th1バランスがTh2に傾くのでしょうか。上の論文はTLRの何番が何の物質の受容体になっているということを細かく述べていましたが、実験では蠕虫の抽出物を用いているので生体の状態の蠕虫が樹状細胞にどのように認識されるのかのイメージがまだ湧きません。表面にペタッとつくだけでも、膜表面のタンパク質を捉えることができるのでしょうか。蠕虫に樹状細胞が引っ付いているような状態を観察した写真というものがネット上を探しても全然見つかりません。

The term “excretory/secretory antigens” (ES) refers to the parasite molecules that are released at the interface between the parasite and the cells of the immune system by various mechanisms, such as active secretion and diffusion from parasitic soma. These molecules are originated from adult worms intestinal content as well as female worms uterine content released during egg or larval deposition. (中略). Dendritic cells are mediators between innate and adaptive immunity, consequently, they play the principal role in the recognition, capture, processing, and presentation of helminth ES to T cells.(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5893867/)

上の説明だと蠕虫が分泌するタンパク質に樹状細胞が反応するようです。ただこれだと、分泌されたタンパク質に対する抗体ができてもその抗体は成体には反応しなくて、成体の攻撃にはならないのではないでしょうか。まだしっくりきません。

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/core/lw/2.0/html/tileshop_pmc/tileshop_pmc_inline.html?title=Click%20on%20image%20to%20zoom&p=PMC3&id=2683372_nihms109055f1.jpg

上の図でも別に寸法を正しく描いているわけでもないので、もやっとした説明でしかないように思います。

Upon infection, helminths can cause substantial tissue damage and produce excretory-secretory (ES) products (see Glossary) as they migrate through different organs, including the lungs, intestines, liver, and skin, to complete their life cycles. Collectively, helminth-induced wounding and the production of ES products are known to activate distinct hematopoietic and non-hematopoietic cells resulting in the initiation of type 2 immune responses characterized by the population expansion and activation of innate immune cells including dendritic cells (DCs), basophils, eosinophils, mast cells (MCs), ILC2s, and specialized hematopoietic stem/progenitor cells (HSPCs). (https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC6168350/)

B細胞は寄生虫をどのように認識するのか

B細胞が抗体を産生するためにはヘルパーT細胞のヘルプが必要ですが、そのためにはB細胞も寄生虫のタンパク質を貪食してペプチドにまで分解したものを抗原提示する必要があります。寄生虫のような大きなものをどうやって抗原として取り込めるのでしょうか。

寄生虫を免疫応答によって排除する仕組み

寄生虫が免疫系に認識されてから排除に至るまでに道筋を説明した論文などを紹介したいと思います。

  1. Helminth antigens ScienceDirect 

 

寄生虫が免疫応答から逃れる戦略・仕組み

The induction of Th2 immunity has been shown to be important for resistance to helminth infections in various model systems; however, despite induction of a Th2 response, total clearance of the parasites rarely occurs in man. This implies that helminths have evolved strategies, such as evasion or suppression of the host immune response that prevent their expulsion and permit their long-term survival. (https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/eji.200940109)

  1. Modulation of Host Immunity by Helminths: The Expanding Repertoire of Parasite Effector Molecules Immunity 49, November 20, 2018
  2. Modulation of Dendritic Cell Responses by Parasites: A Common Strategy to Survive Published 24 Feb 2010 BioMed Research International (Hindawi)

 

参考

  1. Protective immune mechanisms in helminth infection (Author Manuscript at NCBI/PubMED) Nat Rev Immunol. 2007 Dec; 7(12): 975–987. doi: 10.1038/nri2199 PMCID: PMC2258092 NIHMSID: NIHMS40971 PMID: 18007680

花粉症に関する論文(和文論文)

花粉症に関する論文を検索しました。

  1. 健康に関わる笑い噺 増田, 辰良 59190-170
  2. 最新の花粉症診療 花粉症治療の薬剤 点鼻治療薬 西嶌 大宣 109199-202
  3. 花粉症でコロナ感染を拡大しないために・・・飛沫、換気、ティッシュのこと 2021年2月4日配信
  4. 花粉症で拡大 コロナ感染 2021年2月22日号14-17
  5. ヒノキ両性不稔品種“神奈川無花粉ヒ1号”の特性 齋藤, 央嗣, 森口, 喜成, 高橋, 誠, 平岡, 裕一郎, 山野邉, 太郎 神奈川県自然環境保全センター1644934
  6. LPS 含有食品の摂取による花粉症予防 上延 麻耶 5076-79
  7. 花粉症関連リンゴアレルゲンMal d 1の品種間差異について 森山 達哉 40(2)154-157
  8. 花粉症治療の未来 山田 武千代 3851-55
  9. 東京都における雄性不稔スギの育種研究(2012~2015年交配) 宮下, 千枝子, 畑, 尚子, 奈良, 雅代, 中村, 健一 東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター1441-47
  10. 花粉症が大学生競技者のQOLと競技パフォーマンスに与える影響 今野,, 泰吾, 上地,, 勝 茨城大学教育学部68483-493
  11. 成人における食物アレルギーの多様性:花粉症と経皮感作の関与 森山 達哉 21(4)89-92
  12. 公害としての花粉症対策 縦割り越え百年の計を 松井 彰彦 4357315-15
  13. 4G-β-D-Galactosylsucrose(ラクトスクロース)摂取による花粉症の症状緩和 定清, 剛, 安田, 亜希子, 三皷, 仁志, 牛尾, 慎平 日本応用糖質科学会84291-297
  14. 長野県松本保健福祉事務所が行うスギ・ヒノキ花粉飛散情報提供の有用性についての検討 下平, 奈緒子, 山口, 蓮, 宮島, 勲, 西村, ふさ子, 塚田, 昌大 信州公衆衛生学会13152-53
  15. 【論文】補完食品「紅豆杉」の花粉症に対する即効性 守川, 耕平, 関谷, 和治, 信川, 京子, 浜口, 玲央, 岡野, 哲郎, Kouhei, MORIKAWA, Kazuharu, SEKIYA, Kyoko, NOBUKAWA, Reo, HAMAGUCHI, Tetsuroh, OKANO, 東海学院大学, (株)北里大塚バイオメディカルアッセイ研究所, 日本福祉教育専門学校, みらいメディカルクリニック茗荷谷, 北里大学, Tokai Gakuin University, KITASATO-OTSUKA Biomedical Assay Laboratories Co., Ltd., Japan Welfare Education College, Mirai Medical Clinic Myogadani, Kitasato University 東海学院大学335-40
  16. 花粉症に対する免疫療法を中心に 福田 憲 25940-945
  17. 卵巣チョコレート嚢胞の術後妊娠と花粉症と術後再発の関連性 五十嵐 敏雄 39
  18. 卵巣チョコレート嚢胞術後再発の病態における花粉症の関与について 五十嵐 敏雄 39
  19. 腸管免疫を利用したスギ花粉症に対する新しい経口免疫療法 村上 大輔 26410551056
  20. 各種食用豆類における花粉症関連食物アレルゲンの検出 森山 達哉 3864-67
  21. Solid-in-Oil技術を利用した花粉症経皮ワクチン 後藤 雅宏 25189-197
  22. 松本地域におけるスギ・ヒノキ花粉飛散状況のまとめ 下平, 奈緒子, 山口, 蓮, 宮島, 勲, 西村, ふさ子, 鳥海, 宏 信州公衆衛生学会12154-55
  23. 花粉症を持つ看護師の職場におけるストレス体験 : 混合研究法を用いて 廣瀬, 春次, 大橋, 若奈, 木原, 典子, 柏木, 千裕, 富永, 拓 山口県立大学1061-70
  24. 「スギ・ヒノキ花粉症の解決」と「林業再生」の研究 : スギ・ヒノキ花粉材の伐採と医療費減・雇用創出・所得増・森林保全 山根, 博文, 塚田, 広人 山口大学東亜経済学会754492844949
  25. 小児花粉症罹患率の推移と影響因子に関する研究 本田 耕平 24(3)290-295
  26. イネ科花粉症に合併するPFAS 荻野 龍平, 森田 栄伸 2449-54
  27. 花粉症と関連する食物アレルギー 高松 伸枝, 近藤 康人 2224-228
  28. 各種大豆加工食品における花粉症関連大豆アレルゲンGly m 3(プロフィリン)の検出 森山 達哉 37, (1)58-61
  29. スギ花粉症の眼症状への対策 福島 敦樹 74(2)111-117
  30. 【花粉症研究の進歩】 咳,下気道に関する研究 東本 有司, 東田 有智 24350-355
  31. 【花粉症研究の進歩】 経リンパ節免疫療法 寺田 哲也 24308-312
  32. 「花粉や黄砂に対する洗眼と防御の役割」に寄せる スギ花粉症に対する抗原特異的経リンパ節免疫療法 寺田 哲也 37595-599
  33. スギ花粉症治療米 川内 秀之 105(5)626-631
  34. 函館地区におけるアレルギー性鼻炎の実態調査 MAST33を用いたアレルゲンの検討 市立函館病院40114-17
  35. 函館地区におけるアレルギー性鼻炎の実態調査 MAST33を用いたアレルゲンの検討 市立函館病院40114-17
  36. アレルギー疾患を合併する気管支喘息児の呼気中一酸化窒素値 坂本, 沙織, 齋藤, 真理, 菊池, 豊, 安済, 達也, 小林, 瑞, 島村, 若通, 保科, 優 日本赤十字社医学会672304-308
  37. 大学生におけるアレルギー性疾患の発症と医薬品およびサプリメントの関与についての調査 高石, 雅樹, 根本, 和真, 足立, 敦美, 田中, 航平, 浅野, 哲 国際医療福祉大学学会21254-68
  38. <論文>花粉症の有無別に見た花粉症対策に対する京都市の大学生の意識に関する予備的考察 河瀬, 麻里 京都大学フィールド科学教育研究センター森林生物圏部門7933-41
  39. スギ花粉症治療米の展望 川内 秀之 2370-76
  40. 小児スギ花粉症初期療法におけるロイコトリエン受容体拮抗薬の有用性の検討 6557-65
  41. 広島国際学院大学における5-アミノレブリン酸の実用的生産技術の開発と今後の課題 佐々木,健 広島国際学院大学4841-53
  42. 耳下腺に発生した硬化性多嚢胞性腺症の1例 鈴木, 理樹, 野下, 寛徳, 神戸, 美千代, 岸本, 充, 太田, 聡, 茶園, 英明, 岡本, 美孝, 堀越, 琢郎, 宇野, 隆, 中谷, 行雄 千葉医学会91115-19
  43. 子どもと保護者のアレルギーに関する調査 太田, 裕子 羽陽学園短期大学10145247
  44. infoAllergy アレルギーの常識・非常識 鼻アレルギー(花粉症)と呼気中一酸化窒素(FeNO)による気道病変の評価 ―悪玉NOと善玉NOが共存する鼻副鼻腔― 竹野 幸夫 71, March3
  45. 粘膜アレルギー:花粉症 藤枝 重治, 高林 哲司 23(1)61-67
  46. 花粉症の実地診療 ―第一線の内科医が日常診療で最善を尽くすために― 猪又 直子 4639-644
  47. 花粉症に対する舌下免疫療法 (アレルギー免疫治療の最新の進歩) 今野, 渉 413269-275
  48. 花粉症と栃木県における花粉対策 高石, 雅樹, 青柳, 達也, 増田, 崇, 千葉, 百子 国際医療福祉大学学会19245124
  49. 東京都における雄性不稔スギの育種研究(2007~2010年交配) 宮下, 千枝子, 澁澤, 直恵, 西澤, 敦彦, 中村, 健一, 奈良, 雅代 東京都農林水産振興財団東京都農林総合研究センター923-30
  50. アレルギー性鼻炎・花粉症とアレルゲン免疫療法 松根 彰志 29119-123
  51. 花粉-食物アレルギー症候群~花粉症に関連する新規の食物アレルギー 森山 達哉 124150-151
  52. 疾患レビュー 花粉症(アレルギー性鼻炎) 関谷 潔史 1745022
  53. 疾患レビュー 花粉症(アレルギー性鼻炎) 関谷 潔史 176
  54. スギ花粉飛散防止のための雄花特異的な生物防除資材候補、Sydowia japonicaにおける分生子の大量生産 升屋, 勇人, 廣岡, 裕吏, 秋庭, 満輝, 窪野, 高徳 森林総合研究所124165-170
  55. 花粉症の病態と治療薬 亀井, 千晃 日本酪農科学会623159-164
  56. 〈快適さ〉追求史の中での私たち : 花粉症=文明病論 市川, 文彦, Fumihiko, Ichikawa 1931-31
  57. 小児花粉症と他のアレルギー疾患との関連 徳山 研一 14952-55
  58. スギ花粉症の舌下免疫療法 湯田 厚司 1412180-2180
  59. 【スギ花粉症の発症と初期治療】 スギ花粉症患者に対する初期治療前後の生理学的評価(原著論文/特集) 三輪 正人, 池田 勝久 6号633-636
  60. 花粉の少ないスギ品種をクローンおよび実生で普及した場合における雄花減少量の予測 玉城, 聡, 栗延, 晋 森林総合研究所114197-205
  61. 不自然言語処理 -枠に収まらない「リアルな」言語処理-:6.Twitterからの情報抽出-感染症情報と被災文化財情報を例にして- 荒牧, 英治, 橋本, 泰一 情報処理学会533236-240
  62. シラカンバ花粉症初期療法におけるプランルカストの有用性 森合, 重誉, 長門, 利純, 吉崎, 智貴, 高原, 幹, 片田, 彰博, 林, 達哉, 原渕, 保明 612254-263
  63. 雄花着花量の少ない静岡県産ヒノキ精英樹のさし木適性 袴田, 哲司, 山本, 茂弘, 近藤, 晃 静岡県農林技術研究所559-64
  64. 特集「花粉症アップデート」VII 花粉症の病態と一酸化窒素 竹野 幸夫 1960-66
  65. Helicobacter pyloriと花粉症 421228-1231
  66. スギ花粉症の舌下免疫はどの程度有効か 湯田 厚司 2973-76
  67. 総説VEGFをターゲットとした花粉症治療の可能性 松根 彰志 Vol.57 No.13552-55
  68. ヒスタミンH1受容体遺伝子発現の亢進メカニズムと花粉症初期療法の分子機構 北村 嘉章 5745-51
  69. 富山県高岡市中心部を対象としたスギ花粉発生源対策の重点推進区域の推定 寺西 秀豊 23号30-35
  70. 農村部におけるスギ林の現状と花粉症対策 寺西 秀豊 23号40-42
  71. 少花粉スギ・ヒノキ実用化に向けての研究 石井, 哲, 阿部, 剛俊, 藤原, 直哉 岡山県農林水産総合センター森林研究所2717-31
  72. スギ雄性不稔個体の育種と早期育成法の開発 壽田, 智久, 渡邉, 次郎, 小澤, 創, 五十嵐, 正徳 4444941
  73. 福岡県産スギ品種の特性 森, 康浩, 秋山, 真孝, 宮原, 文彦, 大川, 雅史, 上田, 景子, 佐々木, 重行, 茅島, 信行, 廣田, 篤彦, 津田, 城栄 福岡県森林林業技術センター1244940
  74. シラカバ花粉症に関わる末梢血T細胞の特異性と動態解析 佐藤, 啓介 旭川医科大学11155-57
  75. ヒノキ花粉のスギ・ヒノキ花粉症に与える影響 岡野 光博 3244959
  76. アレルギー性接触皮膚炎の発症機序と病型と診断・治療、アレルギー花粉症からアナフィラキシーまで 池澤 善郎 99(2)271-281
  77. 小児スギ花粉症に対する舌下免疫療法 湯田 厚司 2233-38
  78. 小児スギ花粉症に対する舌下免疫療法 湯田 厚司 2233-38
  79. 社会地区類型に着目した花粉症有病率の地域差 19127-137
  80. 花粉症の遺伝~子供に花粉症は遺伝するのか?~ 坂下 雅文, 藤枝 重治 Vol.15, No.245150
  81. スギ花粉症に対する初期療法 北村 嘉章 vol.52、No.6853-858
  82. 医療に役立つ経口ワクチン米の開発について 高岩, 文雄, 清野, 宏 養賢堂85121169-1172
  83. 日本人の食物アレルギーの現状と対策 : 大豆アレルギーに対する研究の歩み 小川, 正 関西福祉科学大学177-90
  84. 免疫療法の展望と将来-CpG DNAとsiRNAを用いた治療法を中心に- 鈴木 元彦 2181-88
  85. スギ花粉症における睡眠障害に対するベジル酸ベポタスチンの効果 菅原 一真 28193-194
  86. 社会地区類型に着目した花粉症有病率の地域差-日本版総合的社会調査(JGSS)データによる分析- 村中 亮夫, 埴淵 知哉 19巻
  87. スギ花粉症(単独感作群とHDまたはダニ重複感作群における)生まれ月との関係 中井, 義紀 日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー学会282166-167
  88. 川崎医科大学耳鼻咽喉科におけるアレルギー性鼻炎の現況(第3報) : 2004年から2008年の5年間の抗原感作率の現況 兵, 行義, 原田, 保, 増田, 勝巳, 濱本, 真一, 文珠, 正大, 雑賀, 太郎, 柴田, 大, 福辻, 賢治, 與田, 茂利, 森田, 倫正, 館, 俊廣, 福島, 久毅, 森, 幸威, 宇野, 雅子, 粟飯原, 輝人, 秋定, 健, HYO, Yukiyoshi, HARADA, Tamotsu, MASUDA, Katsumi, HAMAMOTO, Shinichi, MONNJYU, Shoudai, SAIKA, Tarou, SHIBATA, Dai, FUKUTSUJI, Kenji, YODA, Shigetoshi, MORITA, Norimasa, TACHI, Toshihiro, FUKUSHIMA, Hisaki, MORI, Yukitake, UNO, Masako, AIHARA, Teruhito, AKISADA, Takeshi 川崎医科大学362107-113
  89. シラカバ花粉症患者に対する実態調査およびロイコトリエン受容体拮抗剤の有用性の検討 森合, 重誉, 長門, 利純, 吉崎, 智貴, 片山, 昭公, 原渕, 保明 58111947-1959
  90. 山形県における花粉症に有効なスギの選抜 : アレルゲン含量と雄花着生量の測定結果 渡部, 公一, 高橋, 裕一, 小野瀬, 浩司, 安部, 悦子, 沼澤, 聡明, 會田, 健, 最上, 久美子 山形県森林研究研修センター3141-49
  91. 細菌由来DNAを用いたスギ花粉症に対する免疫療法 阪口, 雅弘 麻布大学17/1856
  92. スギ花粉症に対する日か免疫療法の作用メカニズム-共抑制分子BTLAの関与- 岡野 光博 243-248
  93. 花粉症の薬物治療 診断・治療の実際とQOLの重要性について 岡野 光博 49-53
  94. 全身疾患としての花粉症花粉症における全身性のバイオマーカー 松岡 伴和 68-73
  95. スギ花粉症に対する舌下免疫療法 後藤 穣, 大久保 公裕 37-43
  96. 乳酸菌Lactobacillus gasseri OLL2809のスギ花粉症改善効果 後藤 穣, 大久保 公裕 155-159
  97. スギ花粉症に対する舌下免疫療法 後藤 穣, 大久保 公裕 37-43
  98. 乳酸菌Lactobacillus gasseri 0LL2809のスギ花粉症改善効果 後藤 穣, 大久保 公裕 109-112
  99. スギ花粉症特異的QOLを用いたスギ花粉症予防・治療法の経済的評価(J) 人見 嘉哲, 神林 康弘, 日比野 由利, 中村 裕之 29-34
  100. スギ花粉症患者の唾眠障害とQOL. 山本 英之, 藤枝 重治 966-971
  101. スギ花粉症患者の睡眠障害とQOL スギ花粉症患者における第2世代抗ヒスタミン薬の鼻閉に対する効果 山本 英之 966-971
  102. 小児アレルギー性鼻炎と花粉症 春名 真一 18-25
  103. スギ花粉症に対する皮下および舌下免疫療法の現状と課題 湯田 厚司 64-68
  104. スギ花粉症に対する免疫療法のヒノキ科花粉症への効果 湯田 厚司, 間島 雄一 109-113
  105. 当科におけるスギ花粉症に対する舌下免疫療法の現状と2年間の治療成績 湯田 厚司, 間島 雄一 285-289
  106. 特集-知っておきたい身体疾患への対応花粉症への対応-薬物療法を中心に- 川内 秀之 667-672
  107. 特集アレルギー疾患のQOL障害II. 各論6)スギ花粉症のQOL障害と治療による改善~経口薬(H1受容体拮抗薬, ロイコトリエン受容体拮抗薬)~ 川内 秀之 72-83
  108. 花粉症への対応-薬物療法を中心に- 川内 秀之 667-672
  109. スギ花粉症のQOL障害と治療による改善~経口薬(H_1受容体拮抗薬,ロイコトリエン受容体拮抗薬)~ 川内 秀之 72-83
  110. 横関 博雄 318-321
  111. 花粉症の免疫治療の現状 堀口 茂俊 19-21
  112. スギ特異的免疫療法はヒノキ花粉症にも有効ですか?(Q&A) 堀口 茂俊 184-186
  113. 北海道における学生の花粉症に関するアンケート調査 志渡, 晃一, 中林, 透, 蒲原, 龍, 岡田, 栄作, 北山, 清貴 北海道医療大学看護福祉学部1545-49
  114. Drug Delivery System(DDS)としてのエアロゾルの将来性 鼻粘膜を介した新たな治療戦略の開発と応用 ペプチドワクチンによるアレルギー制御 長門, 利純, 原渕, 保明 51補冊148-52
  115. スギ花粉症マウスモデルの作製とその評価 内山, 文昭, 朱, 根勝, 大野, 阿由美, 千原, 智美 中村学園大学薬膳科学研究所144936
  116. ジベレリン生合成阻害剤トリネキサパックエチルによるスギ雄花の着花抑制 西川, 浩己, 久保, 満佐子, 入月, 浩之 山梨県森林総合研究所2744933
  117. (未来医学事典)花粉症の現状と将来展望 小山田, 孝嘉 未来医学研究会未来医学2348-51
  118. 花粉症発症のメカニズムと遺伝子 野口 恵美子 1965-1969
  119. 花粉症:花粉の防御 後藤 穣 40-44
  120. シラカバ花粉症 中丸 裕爾 46-49
  121. 花粉症の薬物治療 太田 伸男 45-50
  122. スギ花粉症緩和米の開発 高木 英典 78-84
  123. スギ花粉症緩和米の開発 高木 英典 78-84
  124. 当科におけと2年間の治療成績るスギ花粉症に対する舌下免疫療法の現状 湯田 厚司 285-289
  125. スギ花粉症に対する舌下免疫療法-成人例の検討- 湯田 厚司 71-76
  126. スギ花粉症に対する舌下免疫療法-小児例の検討- 湯田 厚司 62-70
  127. 花粉症の予防と治療戦略 川内 秀之 1975-1979
  128. 特集『健康食品とアレルギー』スギ花粉症緩和米の開発 川内 秀之 233-237
  129. 実地医家で行う花粉症・アレルギー性鼻炎の治療 川内 秀之 3
  130. 臨床最前線 スギ花粉症緩和米による経口免疫寛容の誘導とスギ花粉症抑制の試み 川内 秀之 21
  131. 牛乳たんぱく質の多様な機能-花粉症軽減食品への利用- 大谷 元 45183
  132. 空中スギ及びイネ科花粉アレルゲン(Cry j 1,Dac g)濃度のインターネットによる情報提供と今後の課題(2) 會田, 健, 高橋, 裕一, 安部, 悦子, 青山, 正明 4045180
  133. スギ花粉症緩和米のマウスでの有効性確認 高岩, 文雄 養賢堂826653-659
  134. 「たらまピンダ島興し事業」の展望と課題 平川, 宗隆, 新城, 明久, 山門, 健一, 緒方, 修, 王, 志英 沖縄大学地域研究所3139-146
  135. 関東育種基本区の精英樹等のスギクローンについての雄性不稔の調査結果と発見された雄性不稔2クローンの特性 高橋, 誠, 岩泉, 正和, 星, 比呂志, 久保田, 正裕, 福田, 陽子, 武津, 英太郎, 近藤, 禎二 林木育種センタ-2311-36
  136. 関東育種基本区のスギ精英樹におけるアレルゲン含量のクローン間変異 福田, 陽子, 高橋, 誠, 武津, 英太郎, 近藤, 禎二, 栗延, 晋 林野庁林木育種センター2337-51
  137. 無花粉スギ「爽春」の24,25年生時におけるクローン特性 久保田, 正裕, 高橋, 誠, 星, 比呂志, 柏木, 学, 武田, 宣明 林野庁林木育種センター23309-317
  138. アレルギー免疫療法の普及をめざして-現状と将来-スギ花粉症に対する舌下免疫療法 後藤 穣, 大久保 公裕 257-261
  139. スギ花粉症における初期療法開始時期の検討(2006年シーズン) 後藤 穣, 大久保 公裕 96-101
  140. ベシル酸ベポタスチンOD錠によるスギ花粉症の症状抑制効果 大久保 公裕, 後藤 穣 81-90
  141. 花粉症の総合診療(1)-花粉症はスギだけ?- 後藤 穣 522-526
  142. 花粉症の総合診療(2)-花粉症はスギだけ?- 後藤 穣 625-628
  143. スギ花粉症の舌下免疫療法 大久保 公裕 37-39
  144. 花粉症の薬物療法 後藤 穣 41-44
  145. 群馬県中高年を対象とした花粉症に関する要因についての横断研究 笹澤 吉明 792-804
  146. 花粉症に対するDNAワクチン療法 大澤 陽子, 伊保 澄子, 藤枝 重治 965-9
  147. 花粉症初期治療鼻閉を中心に. 清水 保彦 107-109
  148. 当科におけるスギ花粉症に対する舌下免疫療法一小児例を中心に- 湯田 厚司 2691-2695
  149. スギ花粉症に対する抗原特異的免疫療法の花粉飛散総数による医療経済効果一医療費による直接経費からの検討- 湯田 厚司 1366-1371
  150. スギ花粉症の新治療法・舌下免疫療法 湯田 厚司 49-53
  151. スギ花粉症に対する免疫療法のヒノキ科花粉症への治療効果 湯田 厚司
  152. スギ花粉症における第2世代抗ヒスタミン薬の臨床効果 18-28
  153. スギ花粉症緩和米による経口免設寛容の誘導とスギ花粉症抑制の試み 川内 秀之 11
  154. 花粉症に対するDNAワクチン療法 大澤 陽子 965-969
  155. スギ花粉症における第二世代抗ヒスタミン薬の有用性の検討 濱島 有喜
  156. スギ花粉症における第二世代抗ヒスタミン薬の臨床効果 濱島 有喜 18-28
  157. スギ花粉症における第二世代抗ヒスタミン薬の有用性の比較検討 濱島 有喜 177-186
  158. スギ花粉症に対する第二世代抗ヒスタミン薬の効果 213-214
  159. 【花粉症治療のアップデート】受療行動を高める薬剤選択 濱島 有喜 51-62
  160. スギ花粉症における第2世代抗ヒスタミン薬の有用性の比較検討 濱島 有喜 177-186
  161. 蛍光酵素抗体法を用いたシラカバ及びハンノキ花粉に対する血漿IgE抗体の測定 小島, 弘幸, 武内, 伸治, 小林, 智, 高橋, 哲夫, 神, 和夫 北海道立衛生研究所5621-25
  162. ササの葉の水ポテンシャル推定に適用したビックリーフモデルの評価 登尾, 浩助, 川嶋, さやか 56144938
  163. 平成18年飯田下伊那地方におけるスギ・ヒノキ花粉飛散状況について 小林, 貞子, 藤本, 和子, 込山, 茂久, 佐々木, 隆一郎, 宮島, 勲 信州公衆衛生学会1144-45
  164. 23.スギ花粉症に対する舌下免疫療法(一般演題,第33回 獨協医学会) 白坂, 邦隆, 吉田, 博一, 盛川, 宏, 平山, 裕, 今野, 渉, 平林, 秀樹, 馬場, 廣太郎, 岩瀬, 利康, 越川, 千秋 332160
  165. 「べにふうき」緑茶のスギ花粉症状軽減効果とショウガによる増強効果 山本, 万里 815546-552
  166. 2005年の長野市におけるスギおよびヒノキ花粉飛散状況について 高野, 直子, 高野, 美香子, 笠原, ひとみ, 中沢, 春幸, 小山, 敏枝, 小林, 正人, 和田, 啓子 長野県環境保全研究所2123-126
  167. スギ(Cryptomeria japonica D. Don)の雄性不稔性と低花粉アレルゲン(Cry j 1)性に関する林木育種学的研究 : スギ花粉症の軽減に向けた育種的な対策 斎藤, 真己 富山県林業技術センター191-52
  168. LC-TOFMSによるオフシーズン花粉症患者の血漿分析-メタボロミクスアプローチによる解析- 一石 英一郎 79-83
  169. LC-TOFMSによるオフシーズン花粉症患者の血漿分析-メタボロミクスアプローチによる解析- 一石 英一郎 79-83
  170. 小児の花粉症の疫学 島 正之 76-78
  171. 花粉症から目を守るセルフケアの知識 宮崎 大 28-34
  172. 花粉症と咳そう 石田 春彦 1731-1733
  173. スギ花粉症飛散量予測を題材とした関数領域の指導について 45248
  174. スギ花粉症に対する舌下免疫療法 後藤 穣, 島田 健一, 大久保 公裕
  175. 花粉自動計測装置による花粉計測とスギ花粉症患者動態 寺西 秀豊, 加藤 輝隆 45150
  176. 花粉症における好酸球測定 本田 耕平 177-182
  177. 花粉症は遺伝するのか? 花粉症と周辺アレルギー疾患. 野口 恵美子 151-153
  178. 花粉症の遺伝的背景 野口 恵美子 139-144
  179. 三重県におけるスギヒノキ科花粉飛散結果と2006年飛散予想 湯田 厚司, 間島 雄一 28-33
  180. 花粉症を合併しないカシューナッツによる口腔アレルギー症候群の1例 猪又 直子 38-42
  181. スギにおける花粉アレルゲンの遺伝的変異に関する研究 後藤, 陽子 林野庁林木育種センター211-66
  182. 花粉症における結膜病変の発言機序と治療 福田 憲 47-51
  183. 小児スギ花粉症の有症率,感作率の年次推移と今後の展望 島 正之 19-25
  184. 花粉症における咳そうと咽喉頭異常感 石田 春彦 212-217
  185. 花粉症における咳嗽と咽喉頭異常感 石田 春彦 212-217
  186. ナシ園に飛散するアレルギー性花粉と作業者の花粉情報 寺西 秀豊 45119
  187. 2005年三重県におけるスギ花粉飛散予想 湯田 厚司 22-26
  188. ジベレリン生合成阻害剤の枝注入処理によるスギの着花抑制 齋藤, 央嗣, 西川, 浩己, 遠藤, 良太, 小山, 泰弘 神奈川県自然環境保全センター129-34
  189. 特集「花粉症治療UPDATE : 鼻と眼の症状を改善する薬物療法」 : 春季カタル角膜病変を生じる重症型アレルギー眼疾患 熊谷 直樹 26-27
  190. スギ花粉症特異的ワクチン療法-ストレス蛋白とスギ花粉抗原の複合体を用いたワクチン作成- 鵜殿 平一郎 245-249
  191. 2004年三重県におけるスギ・ヒノキ科花粉飛散結果 湯田 厚司 19-22
  192. 2004年三重県におけるスギ・ヒノキ科花粉飛散予想 湯田 厚司 44991
  193. 2002年秋から2003年春にかけて飛散した主な花粉症原因花粉の飛散調査および花粉情報の精度検証 高橋, 裕一, 伊藤, 健, 最上, 久美子, 安部, 悦子, 菅野, 頴一, 山田, 敏弘, 邊見, 眞子, 富樫, 直美, 青木, 敏也 山形県衛生研究所3621-27
  194. 小学生の血清スギ特異IgE抗体および花粉症症状に関する疫学的研究 島 正之 44932
  195. 疫学よりみた大気汚染と花粉症 島 正之 428-435
  196. シラカンバ花粉症対策に向けた優良個体選抜と花粉飛散予測技術の開発 八坂, 通泰, 錦織, 正智, 脇田, 陽一, 小川, 廣, 神, 和夫, 小林, 智, 武内, 伸治 北海道立衛生研究所52123-123
  197. 花粉症の予防に関する研究6 2001年の道内5都市におけるシラカバ空中花粉調査 武内, 伸治, 小林, 智, 神, 和夫, 小川, 廣, 都築, 俊文, 横山, 敦志, 猪股, 寛, 長澤, 基博, 三浦, 幸代 北海道立衛生研究所52132-133
  198. スギ花粉症患者における血清および鼻洗浄中ECP値の季節中変動 荒木, 進, 山口, 太郎, 濱田, 文香, 竹ノ内, 剛, 鈴木, 衞 603264
  199. シラカンバ花粉症における抗原提示細胞の検討 柳内, 充, 佐藤, 啓介, 安部, 裕介, 今田, 正信, 林, 達哉, 野中, 聡, 原渕, 保明 202200-201
  200. シラカンバ花粉症患者における喉頭アレルギー 特にoral allergy syndromeとの関係について 野中, 聡, 片田, 彰博, 国部, 勇, 今田, 正信, 林, 達哉, 東松, 琢郎, 熊井, 惠美, 原渕, 保明 13247-50
  201. アレルギー疾患,特に気管支喘息とスギ花粉症の予防について 木谷, 誠一 農林水産技術情報協会24531-38
  202. 北欧におけるシラカンバ花粉症対策の現状 尾張, 敏章, 石井, 寛, 間口, 四郎 北海道大学農学部演習林58145134
  203. AlaSTATによるアレルギー性鼻炎にみられる特異IgE抗体:特にスギ・ヒノキ花粉症について 佐藤, 春城, 荒木, 進, 藤田, 博之, 鈴木, 伸弘, 山口, 太郎, 鈴木, 衞 575474-480
  204. スギ雄花不着花クローンの選抜 竹内, 忠義, 田中, 功, 阿久沢, 和夫 群馬県林業試験場621-34
  205. スギ花粉症対策に関する研究 千葉, 太 茨城県林業技術センター251-32
  206. 特異的IgE抗体陽性率よりみた徳島県南における花粉症 中山, 壽孝 徳島医学会546393-397
  207. 名寄地方の花粉症 : Oral Allergy Syndromeについて 東松, 琢郎, 松井, 玲子 名寄市立総合病院6114-17
  208. スギ雄花の開花前の大量落下; 1994 年生育期の異常な少雨高温の影響(林学) 齋藤, 秀樹, HIDEKI, SAITO 京都府立大學農學部4839-47
  209. 計画9-2 霊長類におけるスギ花粉症の比較研究(VI 共同利用研究 2.研究成果) 山崎, 貢 京都大学霊長類研究所2685-85
  210. 計画12-2 霊長類におけるスギ花粉症の比較研究(III 共同利用研究 2.研究成果) 山崎, 貢 京都大学霊長類研究所2586-87
  211. 女子学生の保健行動と健康に関する調査(調査報告,人文・社会科学篇) 服部, 春子, 村田, 務, 真保, 雅子, 任海, 真実, 熊谷, てるみ, ハットリ, ハルコ, ムラタ, ツトム, シンボ, マサコ, トウミ, マサミ, クマガイ, テルミ, Haruko, HATTORI, Tsutomu, MURATA, Masako, SHINBO, Masami, TOUMI, Terumi, KUMAGAI 白梅学園短期大学31205-218
  212. 「スギ花粉症」抗原性物質の不活性化に関する研究 高島, 征助 岡山大学環境管理センター1545-56
  213. 計画:11-4 ニホンザルのスギ花粉症の血清疫学調査(II 共同利用研究 2.研究成果) 橋本, 道子, 横田, 明 京都大学霊長類研究所2372-72
  214. 計画:10-1 ニホンザルのスギ花粉症に関する研究(II 共同利用研究 2.研究成果) 橋本, 道子, 横田, 明, 峰澤, 満 京都大学霊長類研究所2266-67
  215. 計画12-4 スギ花粉症ニホンザルの疾患モデルの作出(III 共同利用研究 2.研究成果) 横田, 明 京都大学霊長類研究所2175-75
  216. 計画12-1 ニホンザルのスギ花粉症に関する研究(III 共同利用研究 2.研究成果) 橋本, 道子, 峰澤, 満 京都大学霊長類研究所2174-74
  217. 花粉症も気合でコントロールできる? M 公益財団法人 大阪公衆衛生協会5920-20
  218. 花粉症に対する星状神経節ブロックの効果 金, 幸治, 伊藤, 樹史, 須田, 高之, 伊藤, 直哉, 松尾, 麗子, 金子, 英人, 安部, 雄太 49186
  219. ナシ果樹園作業者における花粉症に関する疫学的・アレルギー学的研究 吉田, 雅一 金沢大学十全医学会993439-449
  220. ニホンザルのスギ花粉症に関する研究(III 共同利用研究 2.研究成果) 横田, 明, 金井塚, 務 京都大学霊長類研究所1968-69
  221. 杉花粉症に対するマスクの効果 神田, 清子, 正田, 美智子, 田村, 文子, 佐藤, 久美子, 中澤, 次夫 群馬大学医療技術短期大学部965-68
  222. ニホンザルのスギ花粉症に関する研究(III 共同利用研究 2.研究成果) 横田, 明, 金井塚, 務 京都大学霊長類研究所1864-64
  223. ニホンザルのスギ花粉症に関する研究(IV 共同利用研究 2.研究成果) 横田, 明, 松下, 隆 京都大学霊長類研究所1770-70
  224. アレルギー性結膜炎(スギ花粉症)におけるlgG_4について 金山, 貴子, 佐藤, ひとみ, 宮永, 嘉隆 東京女子医科大学学会56121164-1164
  225. スギ花粉アレルギーの研究 : I.スギ花粉に対する特異IgE抗体検出のためのポリスチレンビーズを担体とした酵素抗体法の開発について 佐藤, 久美子, 巨智部, 直久, 中沢, 次夫 群馬大学医療技術短期大学部499-104
  226. 3.スギ花粉症におけるスギ重合抗原による減感作療法(昭和56年度猪之鼻奨学学会研究補助金報告書) 藤田,洋祐 千葉医学会586403-404
  227. <研究論文抄録>花粉症起因花粉の研究(第1報) : スギ花粉飛散数の早期予測について 山崎, 太, 水野, 瑞夫, 信太, 隆夫, 清水, 章治, ヤマザキ, フトシ, ミズノ, ミズオ, シダ, タカオ, シミズ, タカハル, FUTOSHI, YAMAZAKI, MIZUO, MIZUNO, TAKAO, SHIDA, TAKAHARU, SHIMIZU 岐阜薬科大学2946
  228. <原報>岐阜市三田洞地区における空中花粉について 瀧, 和子, 山崎, 太, 水野, 瑞夫, タキ, カズコ, ヤマザキ, フトシ, ミズノ, ミズオ, KAZUKO, TAKI, FUTOSHI, YAMAZAKI, MIZUO, MIZUNO 岐阜薬科大学2544935

アレルギーとは?アレルギー(Hypersensitivity)の4分類、アレルギーの原因

過敏症とアレルギー

リッピンコットの免疫学の教科書には、Hypersensitivity ReactionsとしてタイプIからタイプIVまでが説明されていました。Hyptersensitivity reactionという言葉は自分は聞きなれないものだったので、これはアレルギーのことなのか?どのタイプかがアレルギーのことなのか?と混乱しました。I型アレルギー~IV型アレルギーという分類もあるので、同じものかなとも思い確認しておきます。Janeway’s immunobiology 10th editionの第14章(663ページ~)Allergic Diseases and Hypersensitivity Reactionsを読むと、

inherently harmless ‘environmental’ antigens such as pollen, food, and drugs induce hypersensitivity reactions known generally as allergic reactions.

と説明されていました。本来無害な環境要因に由来する抗原(花粉、食べもの、くすりなど)が引き起こす過敏な反応は、一般的にアレルギー反応として知られているとのことです。つまり、hypersensitivity reactionsとアレルギーは、同じものでした。

アレルギーの種類

4つの型にアレルギーを分類したのは、P.G.GellさんとR.R.A.Coombsさんだそうで1960年代のことだそうです。4種類は、あるるぎーが起こるメカニズムの違いによって分類されています。

  • I型アレルギーは、IgE抗体と肥満細胞が関与するもので即時型
  • II型アレルギーはIgG抗体と細胞傷害性反応が関与するもの。
  • III型アレルギーはIgG抗体と免疫複合体形成が関与するもの。
  • IV型アレルギーは、エフェクター細胞(リンパ球やミエロイド系細胞)が関与するもの。

この古典的な分類は、今でもよく使われているとのことです。

Hypersensitivity Reactionsとアレルギーが同じものか違うものかでなぜ悩んだのかというと、(医学ではなく)一般の人がよく口にするアレルギーという言葉は主としてI型過敏症であることが多いからでした。

一般的なアレルギーはⅠ型をさしている。(アレルギーとは? Fujimoto Medical System)

アレルギーの分類は、メカニズムの違いで理解できますが、実際的には症状が生じるまでの時間や検査方法を覚えておくほうが役立ちます。

アレルギー反応の分類法としては、免疫反応による組織傷害の機序から分類したGellとCoombsの分類が使われることが多い。本分類はその反応に関与する抗体や細胞の違いにより分類されるが、現象的には皮膚反応出現にかかる時間と反応の性状により分けられる。Ⅰ、Ⅱ、Ⅲ型は血清抗体が関与する体液性免疫(humoral immunity)、Ⅳ型は感作リンバ球による細胞性免疫(cellular immunity)と大別される。(第1章アレルギー総論

アレルギーの種類

免疫アレルギー反応(生体に不都合な過剰反応)の様式

Ⅰ型(即時型): 15 ~ 30分で発現。肥満細胞とIgEが関係。重症型はアナフィラキシーショックとなる。代表疾患は 蕁麻疹、花粉症、アトピー性皮膚炎、蕎麦・ナッツ・蜂毒アレルギー、喘息。

Ⅱ型(細胞障害型): 細胞抗原に対するIgGIgM抗体反応による。代表疾患は天疱瘡・類天疱瘡、溶血性貧血、重症筋無力症。

Ⅲ型(免疫複合体型): IgG、IgMあるいはIgA抗体と抗原が結合した免疫複合体が組織に沈着し、補体を活性化し臓器障害が発生する。代表疾患は糸球体腎炎、SLE、関節リウマチ、血管炎。

Ⅳ型(遅延型): 48時間が反応のピーク。感作Tリンパ球が主役でツベリクリン反応もこれに基づく。 代表疾患は接触皮膚炎、薬疹、アトピー性皮膚炎。代表疾患は接触皮膚炎、薬疹、アトピー性皮膚炎。

参照元:https://www.tmghig.jp/hospital/department/surgery/dermatology/allergic-dermatitis/

 

Ⅰ型アレルギーIgEが関与することで引き起こされるアレルギーである。IgEはTh2が産生するIL-4、IL-13によりB細胞IgE産生細胞へと分化することで産生され、肥満細胞、好塩基球のFcεRⅠ(好酸球のFcεRⅡは低親和性のためここに含めない)に結合し、そこにアレルゲンが結合するとFcεRⅠが凝集し、ヒスタミン、ロイコトリエンC4、PAF、好酸球走化因子らが分泌(脱顆粒)され、アレルギー症状が発現します。‥

Ⅳ型アレルギーは抗体が関与する体液性免疫は関係なく、T細胞、マクロファージらが関与する細胞性免疫が深く関係するアレルギーである。Ⅳ型アレルギーは、Th1細胞(ヘルパーT細胞Ⅰ型)とTh2(ヘルパーT細胞Ⅱ型)のどちらを介するかで2つの経路に分けて考えることができる。 ・ Th1が関与する場合は、Th1の活性化→IL-2、IFN-γなどの産生→マクロファージや好中球、NK細胞による異物の処理の過程で起こる炎症を指しますが、Th2が関与する場合は、Th2の活性化→IL-5の産生→好酸球による異物の処理の過程で起こる炎症、というように同じ炎症でもその原因は異なっている。

参照元:https://kanri.nkdesk.com/hifuka/yougo27.php

薬剤アレルギー

  1. How sensitisation to the drug occurs, to what extent T cells are involved, and how the different pathologies are related to the symptoms of drug allergy are still unknown. https://thorax.bmj.com/content/55/suppl_2/S61

アレルギーと2型免疫応答

  1. allergic diseases are characterised by a skewing of the immune system towards a T-helper cell type-2 (Th2) phenotype https://erj.ersjournals.com/content/26/6/1119
  2. The majority of patients with AD, CRS and asthma involve, or result from, an overexpression of type 2 inflammatory pathways https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/all.14318

 

納豆アレルギー

  1. サーファーや漁師、疑うべき食物アレルギー 2023年02月03日 10:42 MedicalTribune 2004年納豆アレルギー症例の存在を初めて報告(J Allergy Clin Immunol 2004; 113: 998-1000)した昭和大学皮膚科学講座主任教授の猪又直子氏  主要アレルゲンは納豆菌による大豆の発酵過程で産生されるポリガンマグルタミン酸(PGA) サーフィンなどのマリンスポーツ愛好家と納豆アレルギーの関係について、クラゲのような刺胞動物によるPGAの経皮感作であるとの仮説を立て、食物アレルギーを有する外来患者を対象に行動要因を調査した。その結果、納豆アレルギー患者の9割がマリンスポーツを行っており、特にサーフィン(84.6%)を趣味としていた(Allergol Int 2018; 67: 341-346)。

アレルギーが起きる原因

T 細胞は,B 細胞に抗体 を形成するように指令することになります.B 細胞が 形質細胞に分化して,主にIgE を産生すれば,Ⅰ型ア レルギー反応ですし,IgG,IgM を産生すれば,Ⅱ型, Ⅲ型アレルギー反応です.ヘルパーT 細胞が 細胞障害型T 細胞に指令すれば,Ⅳ型アレルギー反 応になります. ここで重要なのが,T 細胞です.‥ 細胞そのものの状態では,T 細胞が免疫不応状態にな るアネルギー(anergy)とアレルゲンに反応するT 細胞のクローンの消失(clonal deletion)がありま す

参考

  1. アレルギーポータル(厚生労働省)
  2. Type I Hypersensitivity Reaction July 18, 2022. StatPearls
  3. Type IV Hypersensitivity Reaction Khaled Marwa; Noah P. Kondamudi.  August 14, 2022. StatPearls
  4. 遅延型アレルギー(食物過敏)とは ambrosia  IgG抗体を調べる遅延型アレルギー検査は日本では10年前から弊社がご提供を開始

アレルギーが生じるメカニズムを説明した英文文例集

 

花粉アレルギーが生じるメカニズム

約 10 年前,花粉症の研究を始めた頃,アレル ギーの発症機構は,教科書に次のように書かれて いた.

  • ①粘膜下に侵入したアレルゲンを貪飲した マクロファージ系細胞が,所属リンパ節でリンパ 系細胞に抗原提示する.
  • ②ヘルパー T 細胞が,侵入物が異物であり,アレルゲンであることを認識, サイトカインを分泌し,
  • ③ B 細胞は,形質細胞に 分化して抗体のクラススイッチが起こり,抗原特 異的 IgE を産生する.
  • ④抗原特異的 IgE は血中に 分泌され,末梢組織の常在性細胞の一つである肥 満細胞の上の FcεR に結合し,感作が成立する.その後,
  • ⑤体内の所謂アレルギーコップに長期間かけて徐々に発症原因が貯まり,コップが一杯になって抗体が抗原によって架橋されると,種々の化学伝達物質が分泌され,アレルギーが突然発症する.

10 年後の今も,教科書に書かれている内容 はほとんど変わっていない.(マウスの IgE 産生機構―アレルギー疾患が重なり合う理由を求めて アレルギー 59( 12), 1619―1624,2010(平22))

アレルギー反応(過敏反応)はI型からIV型までの4種類に分類されており、花粉症などIgEが関係するアレルギーは、I型と呼ばれています。I型アレルギーが発症するメカニズムを説明した英語論文の文例を集めておきます。

論文1

Effect of neuromedin U on allergic airway inflammation in an asthma model (Review) December 4, 2019

  1. In allergic eosinophilic airway inflammation, specialized dendritic cells present allergens
  2. to steer the differentiation of naive T lymphocytes
  3. towards the formation of Th2 cells,
  4. which produce cytokines such as interleukin-4 (IL-4), IL-5, IL-9 and IL-13
  5. that result in IgE switching in B cells.
  6. The released IgE molecules bind to the Fc epsilon receptor I (FcεRI) on mast cell surfaces.
  7. Exposure to allergens
  8. and the cross-linking of receptors by allergens, which bind to high-affinity IgE
  9. result in mast cell degranulation.
  10. Type 2 innate lymphoid cells (ILC2s) are activated by cysteinyl leukotrienes (CysLTs) and prostaglandin D2 (PGD2) secreted by activated mast cells.
  11. Once activated, ILC2s rapidly expand and secrete large amounts of IL-5 and IL-13.
  12. ILC2s contribute to allergic airway inflammation by directly interacting with Th2 cells to promote the release of cytokines, mucus production and airway eosinophilia.

論文2

T-Cell Response to Allergens Chem Immunol Allergy. Basel, Karger, 2010, vol 95, pp 22–44

  1. Antigen-presenting cells introduce processed allergens to T-helper lymphocytes, where a decision of developing different types of T-cell immunity is given under the influence of several cytokines, chemokines, costimulatory signals and regulatory T cells.
  2. Among Th2-type cytokines, interleukin (IL)-4 and IL-13
  3. are responsible for class switching in B cells,
  4. which results in production of allergen-specific IgE antibodies
  5. that bind to specific receptors on mast cells and basophils.
  6. After re-exposure to the sensitized allergen, this phase is
  7. followed by activation of IgE Fc receptors on mast cells and basophils
  8. resulting in biogenic mediator releases responsible for the symptoms and signs of anaphylaxis.

論文3

次の論文は、出来事の順では書かれておらずIgEを中心にした説明。

Triggers of IgE class switching and allergy development Lars K. Poulsen &Lone Hummelshoj Pages 440-456 | Published online: 08 Jul 2009

  • IgE is produced by B lymphocytes and plasma cells, but in order to become an IgE‐producing plasma cell the naive B cell needs a number of molecular signals, most importantly provided by a Thelper lymphocyte with a specialized cytokine secretion profile—the so‐called Th2 type (Th2) which can produce the cytokines necessary for stimulation of the B cell to IgE class switch (interleukin (IL‐) 4, IL‐13), for stimulation and recruitment of eosinophils (IL‐5, IL‐9, granulocyte/macrophage‐colony stimulating factor (GM‐CSF) and for other inflammatory tissue reactions (IL‐9, IL‐13).
  • Undifferentiated Th cells on the other hand also need signals to develop into the Th2 phenotype, and it is likely that specialized dendritic cells are responsible for this process.

次に、起こる順でも、再度まとめています。

  • Thus three steps are crucial to mount an IgE immune response:
  • 1) differentiation of dendritic cells to ‘DC2’ promoting
  • 2) the formation of allergen‐specific Th2 cells which subsequently
  • 3) induce the differentiation of B lymphocytes to IgE isotype switch and transformation to an IgE‐producing plasma cell. The molecular background of these processes is discussed in more detail in the second part of this paper.

論文4

CD4 T Helper Cell Subsets and Related Human Immunological Disorders Int. J. Mol. Sci. 2020, 21(21), 8011

  1. Th2 cells are mainly involved in host defense against large extracellular pathogens, such as helminths.
  2. Naïve CD4 T cells after receiving signals from DCs
  3. may differentiate into Th2 cells after their activation.
  4. IL-2 and IL-4 are two important cytokines during Th2 cell differentiation, particularly in vitro.
  5. IL-2 and IL-4 activate STAT5 and STAT6, respectively,
  6. and the latter induce the expression of the Th2 master transcription factor GATA3 in activated CD4 T cells.
  7. Differentiated Th2 cells secret lineage cytokines including IL-4, IL-5, and IL-13.
  8. During a classic type 2 immune response, IL-4 promotes B cell antibody class switching to immunoglobin E (IgE),
  9. IL-5 recruits eosinophilia to the inflammation sites,
  10. and IL-13 promotes mucus production and goblet cell hyperplasia.
  11. Th2 cells and ILC2s also express chemokine receptors on the cell surface, including CCR3, CCR4, and CCR8, to receive migration signals from ligands (CCL11 for CCR3, CCL17 and CCL22 for CCR4, and CCL1 for CCR8) secreted by epithelial cells.
  12. In addition to recruiting Th2 cells and ILC2s, these chemokines can also recruit other cells, such as DCs, eosinophils, basophils, and mast cells to the damaged epithelial sites caused by helminth infection or protease allergens.

参考

  1. 好酸球性気道炎症のメカニズム アレルギー 70(2), 100―106, 2021(令3)アレルギー疾患において好酸球性炎症を発現せしめ る基本的な調節機構は,T ヘルパー(Th)2 細胞なら びにグループ 2 自然リンパ球(type 2 innate lymphoid cells,ILC2)が参画するいわゆる 2 型免疫反応系であ る.‥ 感作アレルゲン曝露により活性化されるマ スト細胞は,ヒスタミンなどの貯蔵性分子などのみな らず,Prostaglandin D2(PGD2)あるいは CysLT など の脂質メディエーターを豊富に産生・放出する.
  2. 専門医のためのアレルギー学講座 34.免疫学における基礎と新たな展開 3.アレルギー発症と制御における B 細胞の役割 アレルギー 68(6), 661―667, 2019(令1)アレルギー反応は I~IV 型に 分類されるが,IgE 依存的な即時型アレルギー反応が I 型アレルギーである.IgE を介した免疫反応は寄生虫 に対する感染防御において重要である一方,様々なア レルギー疾患に関与している.
  3. Multi-faceted regulation of IgE production and humoral memory formation Allergology International Volume 70, Issue 2, April 2021, Pages 163-168 IgE antibody (Ab) is produced by plasma cells (PCs) derived from B cells having undergone class-switching (CS) to IgE isotype during type 2 immune responses. IgE plays a pivotal role in protection against parasite infection and environmental toxins by activating mast cells and basophils through binding FcεRI, a high-affinity Fc receptor for IgE. On the other hand, IgE is best known as a mediator of allergic responses through the same mechanism. IgE産生に関する詳細なレビュー論文
  4. Biology and dynamics of B cells in the context of IgE-mediated food allergy 03 December 2020 B cells play a pivotal role in IgE-mediated food allergies, as a result of their unique ability to produce allergen-specific IgE antibodies that sensitize mast cells and basophils by binding to their high-affinity IgE receptors (FcεRI). Subsequent allergen cross-linking of FcεRI-bound IgE on mast cells and basophils initiates the release of pro-inflammatory mediators resulting in a type I hypersensitivity reaction.
  5. IgE GENERATION AND MAST CELL ACTIVATION Vol. 12, no. 1,21-25 (2014)