病理学の教科書 Pathology

病理学の教科書を手に取って読んでみて思ったのは、これぞ医学!ということです。一番医学に直結した学びだと言えます。なにしろ病気の状態の組織や細胞の写真がたくさん示されて、何がどうなっているかが説明されているわけですから。

病理学の教科書と一口にいっても、いくつかの種類があります。まず、初学者向けに術語の定義から詳しく説明されているもの。それと、アトラスがメインであまり一般的な説明がないもの。あとは、ロビンスなどに代表される大著です。

 

初学者向けの病理学の入門書

病理学や医学を学ぶためには、まずそこで使われている術語の正しい意味、すなわち定義を理解する必要があります。浸潤、肉芽組織、中毒、壊死、細胞傷害などの言葉です。病理学アトラスの本には、そういった説明はないので、まずは標準的な病理学の入門的な教科書を読むのがよいでしょう。その都度グーグル検索などしていては、いつまでたっても断片的な知識しか頭に入りません。急がばまわれで、まずは、300ページ程度の教科書を一冊通読するのが良いと思われます。

よくわかる専門基礎講座 病理学 高橋 徹 2006/03/03 ISBN 978-4-307-70206-5 B5判・366頁・図数:215枚 *写真や図は全て白黒です。

この本が、自分が初めて手にした病理学の教科書でした。図書館で除籍された本を貰ってきたものです。教科書は通読できてこそ教科書という前書きに共感しましたし、実際読んでみて、非常にストーリー性のある説明だと感じました。多くの本が、知識の列挙であることと対照的です。かなり気に入ったのですが、残念ながら図書館で除籍されたくらいですから出版は2006年と古く、その後改訂版は出ていません。病理学の歴史は古いので基本的な記述は問題ありませんが、免疫学など伸展が早い分野に関しては、記述の古さが目立ちます。そのため、人に勧めることはできません。自分は、最新の別の病理学の本と照らしあわせながら、一つ一つ説明が古くなっていないかを確認しながら読むということをやっています。その労力が惜しくないくらいに、良く書かれた本だと思います。

 

カラーで学べる 病理学 第6版 NOUVELLE HIROKAWA 2025年1月20日発行 402ページ

これは図書館の新着図書コーナーで見つけました。「よくわかる専門基礎講座 病理学」と併せて読むために、できるだけ出版年が新しいものをと思っていて見つけたものです。401ページなので、「よくわかる専門基礎講座 病理学」と同じ程度の分量で、読者対象も同じく初学者だと思います。タイトル通り、写真がカラーなのが嬉しい。やはり組織標本はカラーでないと、伝わりません。グラム陽性球菌は青紫に染色され、グラム陰性桿菌は赤~ピンク色に染色されると説明されても、白黒では全くインパクトがありませんが、この本はカラー写真なので非常にわかりやすいと思いました。説明も詳しくて良い本だと思います。第6版まで改訂されていたり、中国語や韓国語の訳本も出版されているというのもうなずけます。

 

病理学アトラスのタイプの教科書

病理組織マップ&ガイド 2014/4/22 深山 正久 (編集)

図書館で見かけましたが、良さげでした。

 

大著の病理学の教科書

Robbins Pathology

  • Robbins & Kumar Basic Pathology (Robbins Pathology) 11th edition 2022/12/27 Vinay Kumar MBBS MD FRCPath (編集), Abul K. Abbas MBBS (編集), Jon C. Aster MD PhD (編集), Andrea T Deyrup M.D. Ph.D. (編集)
  • ロビンス基礎病理学 原書11版 2025/1/17 豊國 伸哉 (監修, 翻訳), 高橋 雅英 (監修, 翻訳)
  • Robbins Basic Pathology 第10版 910ページ 邦題:ロビンス基礎病理学

フォンタン手術とは

フォンタン手術は、「(使える)心室が一つしかない」心臓病に対して行われる手術です。https://www.ncchd.go.jp/hospital/about/section/naika/operation/fontan.html

塞栓(そくせん) embolus 塞栓症 embolism

これだけ知れば、医学が理解しやすくなる医学・病理学用語100

塞栓症とは

塞栓 embolusとは、血管内を流れて血管腔を閉塞する異物のことです。塞栓により血管が閉塞された状態を、塞栓症と呼びます。

塞栓の種類

塞栓になるのは血栓だけではありません。他にもいろいろなものが塞栓になりえます。たとえば、骨髄組織、脂肪組織、腫瘍組織、羊水などの組織片であったり、細菌、寄生虫であったり、油滴などの液体、あるいは空気など気体も塞栓になりえます。しかし、一番多いのはやはり、血栓が剝れて塞栓となるものです。

塞栓が生じる場所と塞栓つまらる場所との関係

塞栓が動脈を詰まらせた場合には、動脈性塞栓、静脈をつまらせた場合には静脈性塞栓と呼びます。塞栓は、血管がだんだん細く分岐していくにしたがって自分の大きさよりも血管の内腔が小さくなるところでつまりますので、心臓内で生じた血栓からできた塞栓がつまる場所は、脳や腎臓などになります。下肢などの静脈でできた血栓は心臓に戻ってきたときに、右心房から右心室を経て肺動脈に向かいますので、肺の中の血管を詰まらせることになります。

胎児の心臓の右心房と左心房の間には、肺循環をスキップするために右心房から直接左心房に血液を送るための卵円孔がありますが、卵円孔が大人になっても閉じていない例があります。そのような場合には、静脈性の塞栓であっても、右心房にはいって、卵円孔を通って左心房に移動し、動脈に入ってその先で塞栓症を起こす可能性があることになります。

  • カラーで学べる病理学 第6版 ページ43~44

奇異性脳塞栓症(卵円孔開存が原因)に対するカテーテル治療

  1. 経皮的卵円孔開存(PFO: Patent Foramen Ovale)閉鎖術 https://www.eph.pref.ehime.jp/epch/sp/pfo/index.html
  2. 潜因性脳梗塞に対する 経皮的卵円孔開存閉鎖術の手引き 第 2 版 2023 年 6 月 日本脳卒中学会、日本循環器学会、 日本心血管インターベンション治療学会 https://pfo-council.jp/docs/publications/guidance_02_240328.pdf

これだけ知れば、医学が理解しやすくなる医学・病理学用語100

医学、治療における「コンプライアンス」とは?2つの意味

医学・治療の場面で使う 「コンプライアンス低下」 には、いくつかの文脈があります。


1. 治療行動(患者さんの態度)の意味

一番よく使われるのはこの意味です。

  • コンプライアンス = 医師や医療者から示された治療方針・服薬指示などを「守ること」
  • コンプライアンス低下 = 指示を守れない/守らない状態

具体例

  • 薬を飲み忘れる、勝手に中止する
  • 食事療法・運動療法を守らない
  • 定期的な通院を欠かす

この場合、医学的には「アドヒアランス(adherence)」という言葉の方が近年は好まれます。
なぜなら「コンプライアンス(compliance)」は「従順さ」というニュアンスが強く、患者さんを受け身に描いてしまうためです。
「アドヒアランス」は「患者が治療方針に主体的に従っている状態」を強調します。


2. 生理学的な意味(肺や血管の力学)

一方で、臨床医学では物理的な「コンプライアンス」という言葉も使います。

  • コンプライアンス = 「ある圧力変化に対する容積の変化のしやすさ」
    • 肺コンプライアンス:肺が伸びやすいかどうか
    • 血管コンプライアンス:血管が広がりやすいかどうか

具体例

  • 肺線維症では肺が硬くなり → 肺コンプライアンスが低下
  • 動脈硬化で血管が硬くなり → 血管コンプライアンスが低下

まとめ

医学で「コンプライアンス低下」と言ったときには2つの使われ方があります:

  1. 治療行動:患者が医師の指示を守らなくなる(服薬不遵守など)
  2. 生理学的性質:肺や血管が硬くなって「伸び縮みしにくい状態」

先生のご質問は「治療における」という前置きがあるので、①の「患者さんが服薬や生活習慣の指示を守れていない状態」を指していると考えるのが自然です。

(ChatGPT 5)

1型糖尿病はケトアシドーシスになりやすいが、2型糖尿病ではそうでない理由?

ChatGPTに訊いてみました。

自分:1型糖尿病はケトアシドーシスになりやすいのに、2型はそうでない理由は?

ChatGPT 5:

1型糖尿病と2型糖尿病でケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシス, DKA)になりやすさが違うのは、インスリンの分泌状況と病態の違いによるものです。


1. 1型糖尿病の場合

  • 病態の特徴
    自己免疫により膵β細胞が破壊され、インスリンがほぼ完全に欠乏します。
  • 結果
    • グルコース利用ができず、脂肪分解(リポリシス)が亢進。
    • 遊離脂肪酸が肝臓に大量に運ばれ、ケトン体(アセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸)が過剰産生されます。
    • ケトン体は酸性なので、血液が酸性化し、ケトアシドーシスに至ります。

2. 2型糖尿病の場合

  • 病態の特徴
    主にインスリン抵抗性が主体で、発症初期~中期にはインスリン分泌はむしろ過剰(高インスリン血症)なことが多く、進行してもある程度の内因性インスリン分泌は残存しています。
  • 結果
    • インスリンが完全には枯渇しないため、脂肪分解はある程度抑制され、ケトン体産生が暴走しにくい。
    • よって、典型的な経過ではケトアシドーシスは起こりにくい。

3. 例外:2型でもケトアシドーシスになるケース

  • SGLT2阻害薬使用中
    尿糖排泄により血糖が比較的抑えられても、インスリン分泌が減少し、ケトン体産生が誘発される(=euglycemic DKA)。
  • 極端に進行した2型糖尿病
    β細胞機能が枯渇し、事実上1型に近い状態(インスリン欠乏)になった場合。
  • 強いストレス状態(感染、外傷、手術など)で相対的にインスリン不足に陥った場合。

まとめ

  • 1型は インスリンがほぼゼロ → 脂肪分解の暴走 → ケトン体大量産生 → DKAになりやすい
  • 2型は インスリンがある程度残る → 脂肪分解がある程度抑制 → DKAはまれ
  • ただし、SGLT2阻害薬や重度のストレスなど特殊条件下では2型でもDKAを起こす。

 

自分:ケトン体を産生するシグナルは、インスリン低下(=グルコースが足りないから、代替エネルギー頼む)ということ?

ChatGPT 5:

はい、その理解はかなり本質を突いています 👍。ただ、もう少し生理学的な言葉で整理するとこうなります。


ケトン体産生のスイッチとなるシグナル

ケトン体産生(肝臓でのケトジェネシス)が誘導される大きな要因は以下の通りです:

  1. インスリン低下
    • インスリンは「糖を使いなさい、脂肪は分解するな」というシグナル。
    • これが低下すると脂肪組織でリポリシスが進み、遊離脂肪酸(FFA)が血中に放出されます。
    • この「インスリンブレーキ解除」が最重要。
  2. グルカゴン上昇
    • インスリンが下がると同時に、膵α細胞からのグルカゴン分泌が亢進します。
    • グルカゴンは肝臓で「糖新生・脂肪酸酸化を進めろ」というシグナルを出す。
    • これにより肝臓でFFAがβ酸化され、その産物のアセチルCoAからケトン体が合成されます。
  3. 細胞内の代謝バランス
    • インスリンが低いと糖の取り込みと利用が抑えられ、オキサロ酢酸(TCA回路のアセチルCoA受け皿)が糖新生に使われる
    • そのためアセチルCoAがTCA回路に入れず、余った分がケトン体合成へ回る。

まとめると

  • インスリン低下は「脂肪分解を許可する」シグナル。
  • グルカゴン上昇は「肝臓で脂肪酸を燃やしてケトンを作れ」というアクセル。
  • 背景に「グルコース利用不足」があるため、「代替燃料(ケトン体)を供給せよ」という代謝リプログラミングが起こる。

つまり、ご質問の「インスリン低下=グルコース不足だから代替エネルギー頼む」という表現は大枠で正しいのですが、厳密には 「インスリン低下+グルカゴン上昇」というホルモン比の変化が主要シグナル、というのが教科書的な答えになります。


 

自分:1型糖尿病で、インスリンが無いとグルカゴンが優勢になるのはわかるけど、2型の場合はインスリンはあるけど、インスリン抵抗性(インスリンシグナリングは動いていない)の場合、やっぱりグルカゴンは上がるの?それともインスリンは多いからグルカゴンは低いまま?

ChatGPT 5:

いいところに着目されています 👏。
この点は、1型と2型の「ホルモンバランスの破綻」の違いを理解するうえでとても重要です。


1. 正常状態

  • インスリンとグルカゴンは拮抗関係
  • 食後:インスリン↑ → グルカゴン↓。
  • 絶食時:インスリン↓ → グルカゴン↑。

2. 1型糖尿病

  • インスリンが「絶対的に欠乏」。
  • 膵α細胞はインスリンの抑制が効かないため、グルカゴンが上がりやすい。
  • したがって、脂肪分解も肝のケトン体産生も暴走 → ケトアシドーシス。

3. 2型糖尿病

  • インスリンは**むしろ過剰(高インスリン血症)**だが、標的組織では効きにくい(インスリン抵抗性)。
  • ポイントは膵α細胞における反応で、研究的には次のような知見があります:

(1) グルカゴンは「抑制されにくくなる」

  • 本来、インスリンは膵α細胞に直接作用してグルカゴンを抑制します。
  • しかし2型では膵α細胞自体もインスリン抵抗性になり、この抑制が効きにくい。
  • 結果:血中インスリンは高いのに、グルカゴンは**相対的に高め(不適切高値)**になる。

(2) 栄養刺激への応答異常

  • 食後にもグルカゴンが十分に下がらず、糖新生が持続 → 高血糖が悪化。
  • 空腹時にも必要以上にグルカゴンが出てしまう。

4. まとめ

  • 1型糖尿病:インスリン絶対欠乏 → グルカゴン過剰 → ケトン体産生暴走。
  • 2型糖尿病:インスリンは多いが抵抗性あり → 膵α細胞も抑制されず → グルカゴンは「低くならず、不適切に高め」。
    • ただしインスリンが完全にゼロではないため、脂肪分解のブレーキは部分的に効いており、ケトアシドーシスは起こりにくい。

✅ ご質問への答えとしては:
2型糖尿病では 「インスリンは多いのにグルカゴンは低くならない(=むしろ高いまま)」 というのが典型的です。


ここを強調すると「高血糖の原因は、インスリン抵抗性だけじゃなくグルカゴン過剰も関与している」と説明できます。

 

自分:グルカゴンが高いまま なら、それがケトン体産生の方向へ導くんじゃないの?

ChatGPT 5:

めちゃくちゃ鋭い疑問です ✨。
確かに グルカゴン高値=脂肪分解・ケトン体産生方向のシグナル です。
でも、2型糖尿病では「グルカゴンは高め」なのに「典型的なケトアシドーシスは起きにくい」。
この違いは インスリンが“ゼロではない”ことに尽きます。


1. ケトン体産生の条件

肝臓でケトン体を作るには

  • 脂肪分解からのFFA供給(アクセル:グルカゴン↑)
  • それを抑えるインスリンのブレーキが外れること(ブレーキ解除:インスリン↓)
    が両方必要です。

2. 2型糖尿病ではどうか?

  • グルカゴンは不適切に高い → 脂肪分解・糖新生のシグナルは出ている。
  • でも インスリンがゼロではない
    • 脂肪組織でのリポリシスを“完全には”暴走させない。
    • 肝でのケトン体産生もある程度は抑制される。

つまり、グルカゴンが高くてもインスリンが残っている限り、ケトン体産生は爆発的には進まない


3. 実際の臨床像

  • 2型糖尿病でも「軽度〜中等度のケトン体増加」はよく見られる(特に空腹時や血糖コントロール不良時)。
  • ただし「ケトアシドーシス」にまで至るには、
    • インスリンがほぼ枯渇した状態(膵β細胞が疲弊した晩期)
    • またはSGLT2阻害薬使用・感染症・絶食などで相対的にインスリン不足になった場合
      が必要です。

4. まとめると

  • グルカゴン高値 → ケトン体方向のアクセル
  • インスリン残存 → 脂肪分解・ケトン産生のブレーキ
  • 2型は「アクセルを踏んでるけど、ブレーキも効いている」ので大事故(DKA)にはなりにくい。
  • 1型は「アクセル全開、ブレーキなし」だからケトアシドーシスに直結する。

👉 ご質問に端的に答えると:
はい、グルカゴン高値はケトン体産生方向に導きます。でも、2型ではインスリンの“残り火”がそれを抑えているから、ケトアシドーシスに至らないのです。


ここでさらに深めると、「2型糖尿病のケトン体産生レベル(軽度増加〜DKA)」をインスリン量とグルカゴン量の比率(インスリン/グルカゴン比)で表すこともできます。
図にして視覚化したら理解が一気に進むと思いますが、描きましょうか?

 

自分:ということは、インスリン抵抗性は、膵臓α細胞には存在するけど、肝臓の細胞にはインスリン抵抗性がないから、インスリンシグナリングが働いていて、「ブレーキが効いている」ということ?

ChatGPT 5:

とても良い視点です 👏。
結論からいうと:

  • インスリン抵抗性は全身で一様ではない(臓器ごとに程度が違う)。
  • 肝臓もインスリン抵抗性になりますが、「ブレーキが完全に壊れる」わけではなく、部分的に効き続けているのがポイントです。

1. インスリン抵抗性の臓器差

  • 骨格筋
    • 最も強いインスリン抵抗性 → ブドウ糖の取り込みが低下(高血糖の主因)。
  • 肝臓
    • インスリンによる「糖新生抑制作用」は効きにくくなる(だから空腹時高血糖が持続)。
    • でも「脂肪分解・ケトン体産生の完全抑制能」はある程度残っている。
  • 脂肪組織
    • インスリンの抗リポリシス作用(脂肪分解を止める)は比較的保たれることが多い。
    • → だからFFA放出が“暴走”せず、ケトン体産生が大爆発しにくい。
  • 膵α細胞
    • インスリンによるグルカゴン抑制が効きにくい。
    • → グルカゴンが不適切に高値をとる。

2. つまりどういうことか

  • 2型糖尿病では「インスリン抵抗性=全てのシグナルが消える」ではなく、シグナルの効き方に臓器差がある
  • 特に肝臓と脂肪組織では「ケトン体産生を止めるブレーキ作用」はある程度残存するため、インスリンが少しでもあればDKAまでは行かない

3. まとめ

  • インスリン抵抗性は α細胞にも存在 → グルカゴン高値
  • 肝臓や脂肪組織も抵抗性になるが、抗リポリシス作用・抗ケトジェネシス作用は完全には失われない
  • だから2型では「グルカゴン高値」なのに「ケトアシドーシスには至りにくい」という矛盾のない説明になります。

✅ ご質問に即して端的に言うと:
はい、インスリン抵抗性はα細胞にも肝細胞にもありますが、肝臓では“ブレーキ機構”が部分的に働き続けているため、インスリンが残っている限りケトン体産生が暴走しません。


ここで次の疑問として出てきそうなのは
👉「じゃあ2型糖尿病でインスリン分泌が枯渇したら、1型と同じようにDKAになるのか?」
これも面白い臨床的テーマですが、解説しますか?

自分:そうねぇ、2型糖尿病も、最初はインスリンが高値が続いて、そのうちβ細胞が破壊されてインスリンでなくなるんだよね、糖尿病末期には。だとすると、ケトアシドーシスになるのかね、1型糖尿病の末期には?

ChatGPT 5:

いいところに気づかれましたね ✨。
まさに「2型の末期=インスリンが枯渇した状態」では、1型に似た代謝状況になり、DKA(糖尿病性ケトアシドーシス)を起こし得るのです。


1. 2型糖尿病の自然経過

  • 初期:インスリン抵抗性 → 膵β細胞はがんばって 高インスリン血症
  • 中期:次第にβ細胞が疲弊 → インスリン分泌能が低下。
  • 末期:インスリン分泌が枯渇 → 実質的に「1型に近い状態」。

2. DKAのリスク

  • インスリンがほぼゼロになった時点で、α細胞からのグルカゴンは抑えられず暴走。
  • 脂肪組織でのリポリシスがフル稼働 → FFA大量流入 → 肝でケトン体産生暴走。
  • → 結果として、1型糖尿病と同じようにDKAを発症し得る。

3. 臨床的な違い

  • 1型糖尿病
    • 発症が急で、最初からインスリン枯渇 → DKAが初発症状のこともある。
  • 2型糖尿病
    • 経過が長く、残存インスリンがある期間が長い → DKAは稀。
    • ただし末期(高齢や長期罹患例)ではDKAが起き得る
    • また、SGLT2阻害薬や感染症・絶食など「インスリン需要が急増」する状況では、比較的早い段階でもDKA様の状態をきたすことがある(euglycemic DKA など)。

4. まとめ

  • 2型糖尿病でも末期でインスリン枯渇すれば、1型と同じようにDKAになり得る
  • ただし臨床的には、2型のDKAは
    • 高齢患者
    • 感染症やストレスイベント
    • SGLT2阻害薬使用例
      に多いのが特徴。

✅ 端的に言うと:
はい、2型糖尿病の末期(インスリンが枯渇した状態)では、1型と同じくDKAを起こし得ます。ただし発症様式や頻度は異なり、2型では“稀だが起こる”という位置づけです。


 

筋萎縮性側索硬化症(ALS)疾患修飾薬リルゾール(riluzole)とエダラボン(edaravone)

以下、ChatGPT 5の解説です。

リルゾール(riluzole)とエダラボン(edaravone)は、どちらも**筋萎縮性側索硬化症(ALS)**に対して承認されている薬ですが、「疾患修飾薬」としての効果は限定的です。


🔹 リルゾール(Riluzole)

  • 作用機序:グルタミン酸による神経毒性を抑えると考えられている。
  • 効果:複数の臨床試験で、生存期間を平均2〜3か月程度延長することが示されている。
  • 限界
    • 病気の進行を根本的に止めることはできない。
    • 運動機能の改善はほとんど期待できない。

🔹 エダラボン(Edaravone)

  • 作用機序:フリーラジカルを除去する抗酸化作用。酸化ストレスによる神経細胞障害を防ぐことを狙っている。
  • 効果:日本や米国での臨床試験により、ALSのごく早期の患者に限って機能低下のスピードを緩やかにする効果が示唆されている。
  • 限界
    • 進行が進んだ患者では有効性が乏しい。
    • 日常生活レベルの改善(QOLの大幅な向上)は証明されていない。

🔹 まとめ

  • 両者とも「疾患修飾薬」と位置づけられているが、効果は非常に限定的
  • 現状では「病気の進行を完全に止める」段階には至っておらず、
    • リルゾール:生存期間をわずかに延ばす
    • エダラボン:早期に使えば進行をわずかに遅らせる
      というレベル。
  • ALS治療はまだ大きな未解決課題で、再生医療や新規分子標的薬の開発が続けられている。

 

変性(へんせい) degeneration とは

変性とは

変性とは、傷害された細胞に現れるいろいろな変化のこと。傷害を受けながらもどうにか生きている状態で、まだ回復可能な細胞の状態を意味する。細胞の死が引き起こされたときには、個体全体の死とくべつして壊死 necrosisと呼ぶ。(参考:専門基礎講座よくわかる病理学 22ページ)

障害(傷害)を受けた細胞は変性と呼ばれる変化を示す。障害の程度が軽ければ細胞は回復するが、限界を超えると死に至る。障害の結果生じた細胞の死を壊死と呼び、個体全体の死と区別する。細胞を障害する要因の代表的なものは、①虚血(低酸素症)、②化学物質、③病原微生物、④放射線。(参考:カラーで学べる病理学第6版)

 

変性の種類

水腫変性と脂肪変性の2つが代表的な例。

脂肪変性

脂肪変性に陥った肝細胞の例では、正常の肝細胞には見られない大きな空胞が細胞質の中に認められる。この空胞は、異常に蓄積した資質によるものであるが、内部の脂質は、標本作成時に溶出してしまうために観察時には空胞として認められる。(参考:カラーで学べる病理学第6版)

これだけ知れば、医学が理解しやすくなる医学・病理学用語100 

病理学(びょうりがく)とは?その学問の目指すところ

病理学とは

  1. 病理学の目標の一つは、病気の成り立ちを明らかにすること。病気の成り立ちには2つの面「病因」 etiologyと「病理発生」pathogenesisとがある。例えば、肝硬変の病因は、肝炎ウイルスの感染。肝硬変では肝臓の循環が障害され、血液が肝臓をよけて食道の静脈を流れるようにる結果、食道の静脈が著しく広がって血液で満たされた状態、すなわち、食道静脈瘤を生じ、これがしばしば破れて出血(吐血)を引き起こし、出血の量によっては患者の命取りになる。これが、病理発生の過程。(参照:専門基礎講座よくわかる病理学1~2ページ)
  2. 病理学は、病気の原因、発生のしくみ、経過、転帰といった一連の過程を調べることにより、病気の本態を研究する学問である(参照:カラーで学べる病理学第6版 4ページ)

 

病理学の分類

  1. 病理学
    1. 人体病理学
      1. 診断病理学
        1. 組織診断
        2. 細胞診断
      2. 病理解剖学
    2. 実験病理学

これだけ知れば、医学が理解しやすくなる医学・病理学用語100

プレアルブミンとは?どんな評価指標?

AI による概要
プレアルブミン

は、半減期が短く代謝回転が速いため、救急領域では栄養状態の急速な変化や肝臓のタンパク質合成能の評価に有用です。低栄養状態を短時間で評価できるため、重症な患者の栄養管理に役立ちます。

プレアルブミンの主な特徴
  • 半減期が短い:約48時間と短く、変動幅が大きいため、栄養状態の急速な変化を捉えることができます。
  • 肝臓のタンパク質合成能を反映:肝臓で合成されるため、肝機能の低下や栄養状態の悪化を反映する指標となります。
  • その他:甲状腺ホルモン(サイロキシン)の輸送や、レチノール(ビタミンA)と結合するレチノール結合蛋白(RBP)の保護など、重要な生理機能も担っています
救急領域での活用
  • 低栄養状態の評価:プレアルブミンは、低栄養状態を短時間で評価する指標として有用です。特に、術後や重症患者の栄養状態を把握し、適切な栄養管理を行うために活用されます
  • 肝機能の評価:肝臓のタンパク質合成能力を評価する指標となり、肝硬変などの肝疾患の重症度判定にも用いられます。
アルブミンとの違い
プレアルブミンは半減期が約48時間と非常に短いのに対し、アルブミンはより長い半減期を持つため、栄養状態の長期的な変化を評価するのに適しています。プレアルブミンは、より速やかな栄養状態の変化を捉えるのに優れています。

集学的治療とは?

AI による概要
集学的治療(しゅうがくてきちりょう)とは、がん治療において、手術(外科療法)、薬物療法(抗がん剤など)、放射線治療といった複数の治療法を、がんの種類や進行度に応じて適切に組み合わせることで、より高い治療効果を目指す治療法です。専門性の異なる複数の医師や医療スタッフがチームを組んで連携し、個々の患者さんに合わせた最適な治療計画を立て、実行します。

集学的治療の主な要素
    • 複数の治療法の組み合わせ:
      がん治療の三大療法(手術、薬物療法、放射線治療)を効果的に組み合わせることで、単独では難しかった治療効果の向上を図ります。

  • チーム医療:
    外科医、内科医(薬物療法)、放射線科医など、異なる専門分野の専門家がチームを組み、カンファレンス(会議)を開いて治療方針を検討します。

  • 個別化された治療:
    患者さんの状態やがんの性質を詳細に検査し、それぞれに合った治療法を検討・実施します。

  • 幅広いケアの統合:
    三大療法だけでなく、緩和ケア、栄養サポート、リハビリテーションなど、生活の質(QOL)を維持・向上させるためのサポートも集学的に提供されます。

目的
  • がんの治療効果を高める。
  • がんを小さくしてから手術を行い、切除範囲を縮小する。
  • 手術後の再発予防や転移の制御を強化する。
  • 臓器の温存や機能維持を図る。
具体例
  • 手術の前に薬物療法や放射線治療を行い、がんを小さくしてから手術する。
  • 手術の後に、再発予防のために薬物療法や放射線治療を行う。
  • 薬物療法や放射線治療と組み合わせて、集学的な治療を行う。
集学的治療は、各治療法の専門家が密に連携し、患者さん一人ひとりに最適な治療戦略を構築することで、より高い治療成績を目指す現代のがん治療の重要なアプローチです。