投稿者「PhD」のアーカイブ

数学の能力は遺伝子で決まるのか?

英語にはmath genes(数学の遺伝子)という言葉があります。アメリカでは自分が数学が苦手なときに、”I don’t have the math gene.” というようです。

  1. https://youglish.com/pronounce/%22math%20gene%22/english?
  2. The Myth of ‘I’m Bad at Math’  The Atlantic  Is math ability genetic? Sure, to some degree. Terence Tao, UCLA’s famous virtuoso mathematician, publishes dozens of papers in top journals every year, and is sought out by researchers around the world to help with the hardest parts of their theories. Essentially none of us could ever be as good at math as Terence Tao, no matter how hard we tried or how well we were taught. 我々がどんなに努力してもテレンス・タオにはなれない。

しかし数学の能力は本当に遺伝で決まるのでしょうか。確かに数学者の子供あるいは数学が得意な人の子供は数学が得意という例は訊いたことがあります。自分の場合、自分も兄弟も両親も数学が得意なタイプではありません。数学の遺伝子を自分は持ってい無さそうです。

数学の遺伝子の探索

これまでの数学遺伝子探索研究論文を見てみると、研究のデザインが根本的に良くないのではないかと思います。数学の能力といっても、小学生~大学生の多少数学ができるくらいの子供の場合は、努力によってある程度学力が伸ばせます。そうなると本来あるはずの数学遺伝子が埋もれてしまうでしょう。数学者もしくは数学者でなくても異常に数学に強い研究者を対象とすれば、もっと明確な結果が得られるのではないかと思います。一生懸命数学を勉強しなくても、学校の数学のテストなど苦もなく解けた人達と、一生懸命勉強してもそこそこの成績にしかならない人とを比べるべきでしょう。

  1. A genome-wide association study identified new variants associated with mathematical abilities in Chinese children (PDF)  October 24, 2022  11 mathematical ability categories in 1 146 students from Chinese elementary schools.  CUB and Sushi multiple domains 3, CSMD3)
  2. A Genome-Wide Association Study Identifies Genetic Variants Associated with Mathematics Ability Scientific Reports volume 7, Article number: 40365 (2017) Published: 03 February 2017  GWAS in Chinese elementary school students SNPs (rs1012694, rs11743006, rs17778739 and rs17777541) of SPOCK1 gene showing association with mathematics ability
  3. Lack of replication for the myosin-18B association with mathematical ability in independent cohorts  Genes, Brain and Behavior. First published: 16 March 2015 https://doi.org/10.1111/gbb.12213   myosin-18Bが数学遺伝子だという既報が再現されなかったという論文
  4. The correlation between reading and mathematics ability at age twelve has a substantial genetic component Nature Communications volume 5, Article number: 4204 (2014) Published: 08 July 2014
  5. A Genome Wide Association Study of Mathematical Ability Reveals an Association at Chromosome 3q29, a Locus Associated with Autism and Learning Difficulties: A Preliminary Study PLOS ONE Published: May 6, 2014 https://doi.org/10.1371/journal.pone.0096374 FAM43ASFT2D1C14orf64  LSG1  FAM43A 
  6. A common variant in Myosin-18B contributes to mathematical abilities in children with dyslexia and intraparietal sulcus variability in adults Translational Psychiatry volume 3, pagee229 (2013) Published: 19 February 2013  myosin-18Bが数学遺伝子だという論文
  7. A genome-wide association study identifies multiple loci associated with mathematics ability and disability Genes, Brain, and Behavior. First published: 10 March 2010 https://doi.org/10.1111/j.1601-183X.2009.00553.x first genome-wide association study (GWAS) of mathematical ability and disability   pooled DNA from 10-year-olds of high vs. low mathematical ability (N = 600 each)  Participants were part of the Twins Early Development Study (TEDS), a longitudinal study involving a representative sample of over 11,000 sets of twins born in England and Wales between 1994 and 1996

ゲノムワイド関連研究(GWAS)とは

ヒトゲノム全体をほぼカバーする1000万カ所以上の一塩基多型(SNP)のうち、50万~100万か所の遺伝型を決定し、主にSNPの頻度と、病気や量的形質との関連を統計的に調べる方法(MYCODE)

ゲノム全体をほぼカバーするような、50万個以上の一塩基多型(single nucleotide polymorphism: SNP)の遺伝子型を決定し、主にSNPの頻度(対立遺伝子や遺伝子型)と、疾患や量的形質との関連を統計的に調べる方法論(bsd.neuroinf.jp

異なる個人のゲノム全域にわたる(ゲノムワイドな)遺伝的変異一式を対象に、ある形質に関連する変異があるかどうかを調べる観察研究(ウィキペディア

看護師国家試験に頻出する食品:納豆、グレープフルーツの働き

納豆

納豆にはビタミンKが多く含まれます。ビタミンKのKは、凝固のKで(ドイツ語で凝固を意味するkoagulation)、血液凝固作用があります。ワルファリンは血液の凝固を防ぐ(血栓ができるのを予防する)ためのお薬なので、ビタミンKの働きとは真逆です。

ワルファリンを服用している場合には、納豆を多量に食べることは勧められません。

グレープフルーツ

高血圧の薬の種類として、カルシム拮抗薬というものがあります。カルシム拮抗薬の生理作用は、血管を広げて血圧を下げるというものです。グレープフルーツはカルシウム拮抗薬の代謝を抑制するため、カルシウム拮抗薬の効果が想定よりも高まってしまいます。

「グレープフルーツはカルシウム拮抗薬の代謝を抑制する」と説明されても、なぜ?どのように?という疑問は残ります。

グレープフルーツジュース薬物代謝酵素CYP3A4阻害するため,CYP3A4で代謝される薬物を投与する場合には,「グレープフルーツジュースを飲まないように」という患者指導(事例で学ぶくすりの落とし穴 [第1回] 看護師に求められる与薬の知識とは 連載 柳田 俊彦 医学書院)

細かい知識を知ったほうが、むしろすっきりします。もっと詳しく説明してもらうと、

グレープフルーツに含まれるフラノクマリン類(ベルガモチン、ナリンゲニン等)が小腸消化管壁に存在する薬物代謝酵素CYP3A4阻害するために、Ca拮抗薬の分解が抑制され、血中へと移行する量が増加し、降圧作用が増強される(グレープフルーツの薬剤に与える影響 管理薬剤師.com)

ここまで細かく説明してもらったほうが納得しやすくなります。

 

看護師国家試験

第111回 午前午前44  Aさん(60歳、男性)は大動脈弁置換術を受け、ワルファリンの内服を開始することになった。 Aさんが摂取を避けるべき食品はどれか。

  1. 海藻
  2. 牛乳
  3. 納豆
  4. グレープフルーツ

第110回 午前問題17 カルシウム拮抗薬の血中濃度を上げる食品はどれか。

  1. 牛 乳
  2. 納 豆
  3. ブロッコリー
  4. グレープフルーツ

第105回 午後問題17 カルシウム拮抗薬の服用時に避けた方がよい食品はどれか。

  1. 納 豆
  2. 牛 乳
  3. わかめ
  4. グレープフルーツ

第95回 午前問題20 ワルファリンカリウム服用時に避けた方がよい食品はどれか。

  1. 緑 茶
  2. 納 豆
  3. チーズ
  4. グレープフルーツ

参考サイト

  1. カルシウム拮抗薬 ふくだ内科
  2. K is for koagulation J. Evan Sadler Nature volume 427, pages493–494 (2004) Meanwhile, cows in the northern United States had been bleeding to death through eating mouldy sweet clover hay. In 1940, Karl Link identified the fungal product responsible as a vitamin K antagonist. He named a potent derivative of this antagonist ‘warfarin’, after the Wisconsin Alumni Research Foundation, to which he assigned the patent rights.

私立大学等改革総合支援事業とは

大学の人と話をしていたときに「私立大学等改革総合支援事業」という言葉がさらっと出てきて、「何ソレ?」と思ったので、私立大学等改革総合支援事業に関する情報を纏めておきます。

「私立大学等改革総合支援事業」は簡単にいえば、教育内容、研究体制、産学連携、地域貢献などに関して国が私立大学にこうあってほしいという方向性に沿った改革を行う大学に補助金を出しますよという趣旨です。2013年度から開始されました。予算規模は100億円超で(令和3年度110億円令和4年度112億円)、令和3年度257校の私立大学が採択されています。

  1. 私立大学等改革総合支援事業 文部科学省
  2. 令和3年度私立大学等改革総合支援事業の選定状況(PDF) 採択校257校のリスト
  3. 私立大学等改革総合支援事業について university-sd.com この補助金は使途が定められていないので、そのまま法人の口座にキープできます。機器を買った分の何割かを補助、というタイプとは異なるので、補助総額は小さいものの、大学事務職界隈では目玉な補助事業として注目されています。
  4. CA2020 – 私立大学等改革総合支援事業に対する大学図書館の関与可能性 / 髙池宣彦 PDFファイル カレントアウェアネス No.352 2022年06月20日
  5. 令和2年度選定 私立大学等改革総合支援事業 大阪医科薬科大学 令和元年度 私立大学等改革総合支援事業 選定数 選定率 タイプ1【特色ある教育の展開】31% タイプ2【特色ある高度な研究の展開】54% タイプ3【地域社会への貢献】地域連携型24% プラットフォーム型67% タイプ4【社会実装の推進】53%
  6. 令和4年度(2022年度)私立大学等改革総合支援事業タイプ1「『Society5.0』の実現等に向けた特色ある教育の展開」の留意事項メモ 2022-07-25 daigaku23.com
  7. 平成30年度改革総合支援事業「残った大学・落ちた大学」 2020-07-13 大学職員の採用公募情報 2019年2月26日、平成30年度私立大学等改革総合支援事業の選定結果が公表されました。‥ 今年度の改革総合支援事業は、予算額が3割減(176億円→131億円)となったこともあり、採択大学数が大幅に減少しています。
  8. 令和3年度私立大学等改革総合支援事業タイプ1の選定ライン上昇の要因と監査・検査のポイント 2022-02-22 daigaku23.com 毎年書いているものですが、改革総合支援事業(教育の客観的指標)でよくやりがちや注意すべき点をまとめておきます。
  9. 改革総合支援事業、「申請しない大学」に奮起を促す新項目も 2021年08月30日 between.shinken-ad.co.jp 教育改革に関わる取り組みを評価する「タイプ1」では、採択校が固定化して「申請をあきらめている大学」が多い現状を打開すべく、「前年からの得点率の伸び」を評価する項目が新設された。
  10. 令和元年度 私立大学等改革総合支援事業調査票 (タイプ1・2・3(地域連携型)・4) 20200319 文部科学省
  11. 私立大学等経常費補助金について解説します。2022.04.16 univ-stepup.com
  12. 私立大学等改革総合支援事業のタイプ1「教育の質的転換」に応募する事の是非 2019-03-19 daigaku23.com 私立大学等改革総合支援事業の選定校数は年々少なくなってきており、選定をされる為の競争、どうやって点数を取っていくかは情報戦であり、より厳しくなっています。‥  「私立大学等経常費補助金取扱要領・私立大学等経常費補助金配分基準」を確認すると選定された場合、一般補助による増額と特別補助による補助金の増額があります。
  13. 私立大学等改革総合支援事業の政策評価─ タイプ1への申請・非申請に着目して(PDF) ─松 宮 慎 治(2018年10月4日受理) 広島大学大学院教育学研究科紀要 第三部 第67号 2018 227-234  機能強化型補助金の増加と,私立大学に対する競争的資金配分政策推進の結節点と考えられるのが,2013年度から開始された私立大学等改革総合支援事業である。
  14. 「私立大学等改革総合支援事業」にみる私学助成の現状  2016/8/22 magazine.chieru.co.jp
  15. 私立大学等改革総合支援事業について(PDF) 佐藤雄一 滋賀県教育委員会事務局教育総務課長(前文部科学省高等教育局私学部私学助成課課長補佐) 大学評価研究 第13号 2014年8月
  16. 大学教育を取り巻く現状と課題 文部科学省高等教育局大学振興課大学改革推進室専門官 東條正範 氏 2013年度第1回教育支援センターFD研修会(2013年11月26日開催)より COMMUNICASTIONS NEWS UP 第57号 2014年3月31日 東海大学教育支援センター 私立大学から文部科学省に情報収集に来られる方が少ないと感じています。文部科学省は敷居が高いように感じられる方もいらっしゃるかもしれませんが、実は文部科学省の職員も私立大学の教職員の方々と情報交換や課題共有をしたいと思っています。ぜひ積極的に文部科学省の職員とお話しする機会を作り、大学からの要望を伝えたり、大学政策に関する色々な情報や大学に対する思いを聞き出したりしてください。
  17. 平成二十五年十月十六日提出 質問第六号 私立大学等改革総合支援事業等に関する質問主意書 提出者  大熊利昭 (衆議院)

アジュバントとは?

アジュバントの思い出

自分が大学院生のとき、研究に必要なポリ黒―成る抗体を自前で抗作っていたのですが、兎に免疫するとき抗原タンパク質とアジュバントとを混ぜたものを兎に注射していました。先輩に言われてそうしていただけで、当時はアジュバントは免疫を引き起こすのに必要なものという認識でそれ以上深くは考えませんでした。

 

アジュバントとは

アジュバントと言う言葉は、ラテン語のadjuvare」(助ける)からきているそうです。

免疫学の教科書を読むとアジュバントの説明がありますが、いまひとつ断定的には書かれていません。

アジュバントがなぜ効くのかといった疑問に対し、経験的に抗原を保持するDepot効果)程度であろうといった理解がされていた程度で、詳細な作用機序、分子メカニズムの研究が立ち遅れていたからに他ならない。いまだに、免疫学の教科書にもアジュバントの分子レベルの作用機序は明確に記載されておらず、もっとも有名な免疫学の教科書でさえ、最近まで「immunologist’s dirty little secret」と揶揄されていたほどである。

現在最も理解が進んでいる作用機序はアラムによって投与部位で受けた細胞ダメージDAMPsを放出し、そのDAMPsによって免疫細胞の活性化をしている、所謂誘導性アジュバントとしての機序である。

誘導性アジュバント;温故知新のサイエンスの新展開 石井健、日下部峻斗、岸下奈津子、飯島則文、黒田悦史)

  1. アラムアジュバント効果に宿主細胞のDNAによる自然免疫が鍵を握る 石井健 大阪大学

 

アジュバントの発見と歴史

1920年代に、フランスのRamonがミネラルオイルを 英国のGlennyがアルミニウム塩(アラム)をアジュバントとして用いたのが始まりだそうです。

  1. アジュバント アレルギー66(6):815-816 2017年平成29年

 

新規アジュバント開発のための研究

  1. 自己集合性ワクチンアジュバントの発見 本成果は、2020年9月26日にドイツの化学専門誌「Angewandte Chemie International Edition」に公開 上杉教授らは8,000個の化学物質の中から水中で自己集合して巨大化する化合物を選び、その中からワクチンアジュバント活性のある化合物を見いだしました。その化合物の類縁体を化学合成することによって強力なアジュバント活性をもつ化合物を発見し、コリカマイドと名付けました。 コリカマイドは自己集合してウイルスに似た大きさと形状になり、免疫細胞に取り込まれ、Toll-like receptor 7というウイルス受容体に認識されます
  2. <アジュバント開発研究の新展開>石井健(独)医薬基盤研究所大阪大学免疫学フロンティア研究センター 第9回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会研究開発及び生産・流通部会平成27年1月30日(金)

細胞死の進化的な関係 necrosis, necroptosis, apoptosisはどのような順番で現れたのか

細胞死には、necrosis, necroptosis, apoptosisなどの種類がありますが、これらは進化的にどのような関係があるのでしょうか。どのような順番で現れたのか、どの生物種にはどれが存在するのか、おのおのの細胞死の形態は、病態に関与するだけなのか、それとも正常な発生などでも起こっているのか、そのあたりが気になりました。

Although stimulation of the Fas/TNFR receptor family triggers a canonical ‘extrinsic’ apoptosis pathway, we demonstrated that in the absence of intracellular apoptotic signaling it is capable of activating a common nonapoptotic death pathway, which we term necroptosis. (Chemical inhibitor of nonapoptotic cell death with therapeutic potential for ischemic brain injury 29 May 2005 Nature Chemical Biology volume 1, pages112–119)

  1. Complex Pathologic Roles of RIPK1 and RIPK3: Moving Beyond Necroptosis necroptosisの発見者らによる12年後(2017年)のレビュー論文

necroptosisや ferroptosisは病態に関与するものであって、細胞の正常な機能が失われたときに起こる。apoptosisのように生理的な条件でも起こる細胞死とは根本的に異なるという注意を促す論文がありました。

Many cell death forms occur under non-physiological conditions, including necroptosis, ferroptosis and others. In these, an essential cellular function is disrupted, leading to cell loss. The term ‘regulated cell death’ is used to group these cell death forms with apoptosis. However, this is misleading, as it implies that, like apoptosis, these death forms have been evolutionarily selected for their cell-lethal functions, a claim that is unsupported. (Cell death in animal development 2020  Development)

necroptosisと病態との関連のレビュー論文。ネクロプトーシスの制御が失われることが、がんや神経変性、炎症性疾患などに関係しているという主張。

Necroptosis is induced by toll-like receptor, death receptor, interferon, and some other mediators. Shreds of evidence based on a mouse model reveals that deregulation of necroptosis has been found to be associated with pathological conditions like cancer, neurodegenerative diseases, and inflammatory diseases.

進化的な視点によるレビュー論文

How and when necroptosis is triggered under physiological conditions therefore remains a persistent question.

the role of necroptosis in the response to viral infection

why the necroptotic pathway has been favored during evolution

Controlled detonation: evolution of necroptosis in pathogen defense Michelle Brault, Andrew Oberst First published: 20 December 2016)

 

メモ

雑多なメモです

  1. 三菱総合研究所研究員紹介 https://www.mri.co.jp/company/staff/index.html 2020.01.15 Wed 学生が目指す「iHOPE」を発表!リバネス井上と熊本発のベンチャー企業が熊本大学薬学部で講義を行いました
  2. METI JOURNAL  2022/12/01 政策特集 激戦バイオ~新たな産業革命~ vol.5 バイオ創薬は世界で勝負。製薬トップと日本の戦略を考える
  3. 2021年9月1日、北里大学薬学部低・中分子創薬講座 細田 莞爾 特任助教らが、研究開発型創薬ベンチャー「PRD Therapeutics株式会社(以下「PRD Therapeutics」)」を設立し、シードラウンド*1で資金調達を実施した。
  4. 熊本大学「有用植物×創薬システムインテグレーション拠点推進事業」
  5. 北海道医療大学薬学部・堀田清准教授が同大初のベンチャーとなる株式会社「植物エネルギー」を設立  株式会社「植物エネルギー」では、堀田清准教授が北海道医療大学で従来から取り組んできた「すずしろの花」という手作り石けんを開発・販売
  6. http://suzushiro.sakura.ne.jp/
  7. 誰もが自分らしく輝く世界を happy techでつくりたい! 学生女性起業家の挑戦
  8. 経済産業省・JETRO(独立行政法人日本貿易振興機構)主催、グローバルイノベーター等育成プログラム「始動Next Innovator 2022」を今年度も実施します。
  9. 株式会社C-HASプラスは、熊本大学の「天然物もの・こと作り事業UpRod」の社会実装化ベンチャー企業、として設立されました。
    当初、主軸事業は、Cエレガンスの健康寿命解析となりますが、UpRodの窓口としても機能し、各社とのオープンイノベーションを推進する役割を担います。
  10. 医療系ベンチャー・トータルサポートオフィス:MEDISO
  11. 認定ベンチャーキャピタル(認定VC)コンタクト先一覧(2022年7月25日更新)
  12. 経済産業省の取組令和3年12月6日経済産業省商務・サービスグループ生物化学産業課 PDF
  13. 「第33回 製薬協政策セミナー」を開催日本発の革新的な新薬創出に向けて 〜絶え間ないイノベーションを生み出すヘルスケアエコシステムの構築 (PDF)
  14. 公募情報 令和4年度 「創薬ベンチャーエコシステム強化事業(創薬ベンチャー公募)」に係る公募について 本事業の応募資格者は、以下の要件を満たす国内の創薬ベンチャーに所属し、かつ、主たる補助事業実施場所とし、応募に係る補助事業課題について、補助事業計画の策定や成果の取りまとめなどの責任を担う者(補助事業代表者)とします。
  15. vol.102 AUBA活用事例インタビュー 創薬の知見を活かして3ヶ月で4社と共創中!/スカイファーマ株式会社 2021年4月12日

TNF-α(腫瘍壊死因子α)のセルシグナリングを英語で説明した例 

TNF-α(腫瘍壊死因子α)のセルシグナリングを英語で説明した例を論文からいくつか。

論文1

RIP1/RIP3-regulated necroptosis as a target for multifaceted disease therapy (Review)

  1. TNFR1-mediated signal transduction, which can propel cell survival, apoptosis and necroptosis
  2. Different modifications of RIP1 can induce distinct outcomes of cell survival, apoptosis and necroptosis.
  3. Following binding of TNF-α to TNFR1 at the plasma membrane,
  4. TNF-receptor-associated death domain (TRADD) recruits downstream proteins, namely RIP1, the E3 ubiquitin ligases TNF-receptor-associated factor (TRAF) 2, TRAF5, and the cellular inhibitor of apoptosis (cIAP) 1 and cIAP2, to form the complex I.
  5. Then, the complex I mediates NF-κB and MAPK signaling,
  6. contributing to cell survival or other non-death functions.
  7. The K63-linked ubiquitination of RIP1 by cIAP1/2 promotes both the formation and activation of the transforming growth factor-activated kinase 1 (TAK1)-binding protein (TAB) complex and the inhibitor of NF-κB kinase (IKK) complex (consisting of NF-κB essential modulator, IKKα and IKKβ), supporting the NF-κB pathway activation, and ultimately leading to cell survival.

文章でカスケードを説明するのは難しいことだと思いますが、上で紹介した例文はわかりやすいと思いました。NF-κBを介してcell survivalを実現しますと言い切ったあとで、そのシグナリングの詳細を付け足しています。ここまで役者が多いと、文章の行先を先に示すのは効果的だと思いました。

論文2

Impaired RIPK1 ubiquitination sensitizes mice to TNF toxicity and inflammatory cell death 30 September 2020

  1. TNFR1 (TNF receptor 1) trimerization induced by TNF binding
  2. results in recruitment of TRAF2 (TNF receptor-associated factor 2), TRADD (TNF receptor type 1 associated death domain protein), RIPK1 and c-IAP1 and 2 (cellular inhibitor of apoptosis 1 and 2).
  3. The E3 ligases c-IAP1/2 then ubiquitinate several proteins in the complex, including themselves and RIPK1, with K11-, K48- and K63-linked chains.
  4. K63-linked ubiquitin chains conjugated on c-IAP1/2 enable the binding of LUBAC (linear ubiquitin chain assembly complex),
  5. which subsequently adds linear ubiquitin chains .
  6. NEMO (NF-kappa-B essential modulator) binds to linear chains,
  7. which enables recruitment of IKKα/β (inhibitor of nuclear factor kappa-B kinaseα/β)
  8. and NF-κB activation.
  9. K63-linked ubiquitin-binding proteins TAB2/3 (TAK1-binding proteins 2 and 3) bring TAK1 (transforming growth factor beta-activated kinase 1) to the complex,
  10. which also contributes to activation of NF-κB and MAPK signaling.

論文3

TNF-αの下流は、分岐してそれぞれことなる細胞応答をするようです。それを英語で文章で表現するのは至難の業です。

Necroptosis: A new way of dying? Cancer Biol Ther. 2016; 17(9): 899–910. Published online 2016 Jul 19. doi: 10.1080/15384047.2016.1210732 PMCID: PMC5036404 PMID: 27434654

  1. The extrinsic portion can be activated by ligands binding their cell surface death receptors such as FASL binding FAS, tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand (TRAIL) binding death receptor 5 (DR5) or tumor necrosis factor-α (TNFα) binding TNF receptor 1 (TNFR1).
  2. FAS-associated death domain protein (FADD) is recruited to the FASL-FAS or TRAIL-DR5 receptor complex as well as to the cytosolic complex IIa for activation of Caspase-8 in the context of FLIP inhibition and loss of cellular inhibitors of apoptosis (cIAPs).
  3. TNFR1–associated death domain protein (TRADD), receptor-interacting protein kinase 1 (RIP1) and TNFR2-associated factor-2 (TRAF2) are recruited to TNFα-bound TNFR1 forming the pro-survival complex I as a prerequisite to apoptotic signaling via this death receptor.
  4. K-63 and M-1 linked poly-ubiquitination of RIP 1 by cIAPs and LUBAC respectively, antagonised by the second mitochondria-derived activator of caspases (SMAC) and cylandromatosis (CYLD), stabilises complex I formation.
  5. This allows binding of the NF-κB essential modifier (NEMO) and transforming growth factor β-activated protein kinase (TAK) binding protein (TAB) to associate with RIP1 via the ubiquitin chains
  6. thus activating NF-κB and cell survival signaling.
  7. Pro-survival genes such as opa1, c-iaps, traf2, a20 and c-flip are transcribed in the nucleus.

論文4

TNF-αは、ある条件下ではNecroptosisを誘導します。場合により、Necroptosisha抑制されます。そのあたりの説明を含めた文例。

Controlled detonation: evolution of necroptosis in pathogen defense Michelle Brault, Andrew Oberst First published: 20 December 2016

  1. In most cellular contexts, TNF is a pro-survival signal.
  2. Upon engagement, its receptor interacts with numerous cytosolic proteins including RIPK1, forming a receptor-associated complex that triggers NF-κB activation.
  3. Subsequently, it is thought that RIPK1 can translocate to the cytosol, where it forms additional complexes.
  4. One of these is a complex that contains RIPK3, the so-called necrosome.
  5. Formation of this complex requires the interaction of the RIP homotypic interaction motif (RHIM) domains present in both RIPK1 and RIPK3
  6. and can lead to RIPK3 activation
  7. and cell death,
  8. but is normally prevented from doing so
  9. by the action of a heterodimeric enzyme complex composed of caspase-8 and cFLIP.
  10. These enzymes are recruited to RIPK1 via the adapter FADD and cooperate with E3 ubiquitin ligases, the IAPs, to abrogate necrosome formation and prevent necroptosis.

ユビキチン化を英語でうまく説明している文章 論文紹介

言語で複雑な現象を説明するのはなかなか難しいものです。ユビキチン化を英語でうまく説明している文章をいくつか紹介します。

論文1

Targeting the UPS as therapy in multiple myeloma 21 October 2008  BMC Biochemistry

ここでUBIQはubiquitinの略。

  1. In the first reaction, the E1 ubiquitin enzyme activates UBIQ
  2. and attaches it to the ubiquitin-conjugating enzyme E2 in an ATP-dependent manner.
  3. The E3 ubiquitin ligase then links the UBIQ molecule to the target protein or to a previously attached UBIQ moiety.
  4. Sequential cycles of this process lead to the formation of polyubiquitylated proteins
  5. that are eventually degraded by the proteasomes into small peptides,
  6. with re-cycling of free UBIQ.
  7. Importantly, E3 ubiquitin ligases confer specificity in the UBIQ signaling pathway by selectively targeting potential protein substrates for ubiquitylation and subsequent proteasomal degradation.
  8. Three proteasomal activities that regulate proteolysis are chymotrypsin-like (CT-L), trypsin-like (T-L) and caspase-like (C-L), also known as β5, β2 and β1, respectively; all of these reside within the 20S proteasome core.

文献2

Biochemistry, Ubiquitination Last Update: January 24, 2022.

  1. It is a three-step process involving three enzymes:
  2. ubiquitin-activating enzyme (E1),
  3. ubiquitin-conjugating enzyme (E2),
  4. and ubiquitin-protein ligase (E3).
  5. The result of this cascade of reactions is the linkage of one molecule of ubiquitin to a protein, known as mono-ubiquitination.
  6. Additional molecules can be attached to any of the seven lysine residues or the N-terminus of the ubiquitin molecule to form ubiquitin chains, resulting in polyubiquitination.
  7. Polyubiquitination subsequently leads to the initiation of proteolysis of the substrate by serving as the recognition signal for the 26S proteasome.

 

ユビキチンの活性化とは

E1はユビキチン活性化酵素と呼ばれますが、「活性化」とは具体的にどうなった状態なのでしょうか。多くのレビュー記事では、そこまで細かく具体的に説明していません。

まずATP依存的にUbのC末端のグリシンとE1の活性中心のシステイン残基の間に高エネルギーチオエステル結合が形成され, ユビキチンが“活性化”される. 活性化されたユビキチンはさらにATP依存的にE2の活性中心であるシスティン残基に転移される. (ユビキチンシグナリングとその生物学的意義

Canonical Ub/Ubl conjugation cascades entail adenosine 5′-triphosphate (ATP)-dependent Ub/Ubl adenylation by an E1 activating enzyme (AE), formation of a high-energy thioester bond between a Ub/Ubl and AE, thioester transfer to an E2 conjugating enzyme, and formation of an amide bond after an amine substrate attacks the E2∼Ub/Ubl thioester. This last step can be catalyzed by E3 protein ligases either noncovalently or by formation of an E3∼Ub/Ubl thioester bond before conjugation. Adenylate-forming enzymes that use ATP to activate carboxylic acid substrates for subsequent conversion to thioesters and other metabolic intermediates are widely distributed outside the Ub/Ubl pathway(Structural basis for adenylation and thioester bond formation in the ubiquitin E1 2019年)E1とユビキチンがチオエステル結合を作る前の中間体として、ユビキチンがアデニル化されています。化学構造式あり。

ポリユビキチン鎖形成のナゾ

ポリユビキチン鎖が伸長するにつれて,活性中心が空間的に移動するという生化学反応の根幹を逸脱する現象が生じる.(直鎖状ポリユビキチン鎖の発見とその機能 生化学 第84巻 第11号,pp.920―930,2012)

ユビキチンの発見

1970年代後半から,HershkoとCiechanoverは網状赤血球系を対象に一連の独創的な研究を行い,その集積としてユビキチン仮説を提出した。この仮説はエネルギーを要求するタンパク質分解系という意外性のために当時は疑いの目で見られ,発表後4年もの間競争相手が全く出現しなかったという。(ユビキチン:タンパク質分解の多彩な役割 新潟大学大学院医歯学総合研究科 顎顔面再建学講座硬組織病態生化学講座織田公光)

ユビキチンは,当初,ヒストンに共有結合している普遍的な修飾分子として報告されていたが,のちにATP依存性タンパク質分解系の必須因子として再発見された.(変異型ユビキチンによるユビキチン化タンパク質の網羅的解析 〔生化学 第84巻 第6号,pp.479―487,2012)

ユビキチン鎖の多様性

  1. https://nds.dent.niigata-u.ac.jp/journal/312/t312_oda.pdf

 

ユビキチン化に関する参考論文・参考記事

  1. ユビキチンシグナリングとその生物学的意義 村田茂穂 田中啓二 日老医誌 2004; 41: 254-262) 非常にわかりやすい解説記事
  2. チューブリン翻訳後修飾酵素による繊毛の構造・運動制御 生物物理52(4),178-181(2012) ノーベル賞の対象にもなったリン酸化(1992年授与)やユビキチン化(2004年授与)をはじめ,これまでに多くの翻訳後修飾が報告されている(表1).
  3. 小さな働き者SUMO(スモ) 2005.6.23 ~ 大きな構造変化でタンパク質の機能をスイッチング ~ SUMOはユビキチンに構造がよく似た小さなタンパク質としてSmall Ubiquitin-like Modifier「小さなユビキチン様修飾因子」と名付けられました。ユビキチンは、その名前がubiquitous(ユビキタス、広く存在する)から来ているように、ヒトから酵母菌まで広く存在していますが、SUMOも同じようにいろいろな種にわたって存在しています。SUMOは、ユビキチンのようにタンパク質の分解のシグナルとしての働きはありませんが、SUMOが他のタンパク質に結合し、そのタンパク質の機能をコントロールしているさまざまな例がわかってきました。
  4. ユビキチン修飾系とは ユビキチン修飾系は1978年にエネルギー依存的タンパク質分解系の一部として発見されたタンパク質翻訳後修飾系であり、細胞周期・シグナル伝達・転写調節など数多くの生命現象を制御しています(図1)。
  5. タンパク質の目印が様々な病気と関係することを世界で初めて発見!徳永文稔 不良タンパク質を識別して選択的にユビキチン修飾するメカニズムは、アブラム・ハーシュコ(Avram Hershko)やアーロン・チカノバー(Aaron Ciechanover)らのイスラエルの研究者らによって発見され、そのユニークな分子反応機構と生理的な重要性から2004年にノーベル化学賞を受賞しました。また、プロテアソーム田中啓二博士(東京都医学総合研究所・所長)らが発見した重要なタンパク質分解酵素です。‥ 今回の研究で私たちは、「直鎖状ユビキチン鎖」という全く新しい真っ直ぐなタイプのユビキチン鎖を作る酵素を見出し、この直鎖状ユビキチン鎖が炎症応答や免疫制御に重要なNF-κB(エヌ・エフ・カッパー・ビー)というシグナル伝達を制御することを発見しました(図1b)。さらに、この酵素の構成因子が遺伝的になくなったマウスでは、重篤な皮膚炎を発症することを明らかにしました。

その他の参考記事

  1. チオエステル(コトバンク)クリスチャン・ド・デューブ(ノーベル生理学・医学賞受賞者)は、ATPがエネルギー通貨として登場する以前の生命の誕生するプロセスで、チオエステルに基づいた反応系からなるチオエステル・ワールドがあったのでは チオエステルはカルボン酸 (RCOOH) とチオール (R−SH) とが結合して形成 チオエステル結合は生化学者が高エネルギー結合と呼ぶもので、アデノシン三リン酸 (ATP) のピロリン酸結合と等価

オートファジー

ノーベル委員会が大隅博士の単独受賞の根拠として4編のKey Publicationsを挙げた

(1)酵母のオートファジーの発見に関する論文(J Cell Biol. 1992)
(2)網羅的な酵母のオートファジー遺伝子の分離に関する論文(FEBS Lett. 1993)
(3)翻訳後修飾分子Atg12によるユビキチン様のタンパク質共有結合反応システムを発見した論文(Nature 1998)
(4)翻訳後修飾分子Atg8によるユビキチン様の脂質共有結合反応システムを発見した論文(Nature 2000)

論文(1)は、出芽酵母におけるオートファジーの発見を、最初に報じたものであった。‥大隅博士は、この酵母システムを縦横無尽に駆使して、約15個のオートファジー遺伝子の単離に成功したのである(論文2)。‥ 論文(3)と(4)は、世界を震撼させた「オートファジー機構の解明」に関する論文である。大隅博士が単離したオートファジー遺伝子の約半数が、Atg12とAtg8を翻訳後修飾分子とする「ユビキチンと類似の共有結合反応システム(Atg12- and Atg8-Conjugation System)(Nature 1998, 2000)を構成していること」が判明したのである。そして、これらの二つの酵素系(タンパク質修飾系と脂質修飾系)が、オートファゴソーム膜形成に必須であることを突き止めた。

2016-10-27 大隅良典博士の功績と憂愁 田中啓二 (東京都医学総合研究所)

Charles A. Janeway(チャールズ・ジェインウェイ)

ジェインウェイの名は教科書の名前で知りましたが、自然免疫学の父と称される人だそうです。免疫学の教科書を見ると「病原体関連分子パターン」とか「パターン認識受容体」などという奇妙な言葉に遭遇して、なんだろうこれ?とモヤモヤしていたのですが、この言葉を提唱した人こそがジェインウェイさんでした。1989年の「免疫学における進化と革命、近づく漸近線?」(Approaching the asymptote? Evolution and revolution in immunology)という学会発表の中で提唱したのだそうです。

ジェインウェイさんのパターン認識受容体仮説によれば、人間には「病原体が持つ特有の構造に対する免疫反応があるはず」というものです。この仮説が提唱された時代は、ランダムな組換えによって無数の構造のバリエーションが作り出されて、たまたまそれが認識できるものを認識することで免疫応答が生じるというものでした。利根川進が「多様な抗体を生成する遺伝的原理の解明」によりノーベル生理学・医学賞を受賞したのが1987年ですから、当時はランダムに作られた多様性が微生物を認識するということが常識だったのでしょう。微生物の構造をもともと認識することができるというのは、それに反する考え方でした。しかし結果的に、ジェインウェイさんの仮説を支持するエビデンスが1996年になって初めて報告されたのでした。

参考

  1. 自然免疫学の父 (熊本大学大学院生命科学研究部大学院医学教育部医学部医学科免疫学講座)
  2. Of Flies and Men—The Discovery of TLRs Cells 2022, 11(19), 3127;
  3. Pattern Recognition Receptors and the Host Cell Death Molecular Machinery Front. Immunol., 16 October 2018
  4. Pattern Recognition Theory and the Launch of Modern Innate Immunity NOVEMBER 01 2013
  5. Charles A. Janeway, Jr. 1943-2003 Published: 01 June 2003 Nature Immunology チャールズ・A・ジェインウェイ・ジュニア 1943年~2003年 ルスラン・メジトフ 公開:2003 年 6 月 1 日
  6. Obituary Charles A. Janeway Jr (1943–2003) Nature  15 May 2003
  7. Lemaitre, B.; Nicolas, E.; Michaut, L.; Reichhart, J.-M.; Hoffmann, J.A. The Dorsoventral Regulatory Gene Cassette spätzle/Toll/cactus Controls the Potent Antifungal Response in Drosophila Adults. Cell 199686, 973–983. Tl-deficient insects were dramatically affected by the fungus.  
  8. Chapter 2: Innate Immunity Stuart E. Turvey, MB BS, DPhil1 and David H. Broide, MB ChB  J Allergy Clin Immunol. 2010 Feb; 125(2 Suppl 2): S24–S32. Published online 2009 Nov 24. doi: 10.1016/j.jaci.2009.07.016
  9. Approaching the asymptote? Evolution and revolution in immunology. JANEWAY C A JR  Cold Spring Harbor Symposia on Quantitative Biology (Cold Spring Harbor Symposia on Quantitative Biology) 巻: 54 号: Pt 1 ページ: 1-13 発行年: 1989年