医師のキャリア:アカデミアで教授を目指すか、民間病院に出るか、開業するか

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医学部というのは世間的にみると、成功が約束された場所のように思えます。しかし、医師のキャリアパスは実は多様であり、どんな進路を選ぶかで医師の生涯収入が全然変わってきてしまいます。開業医になるか勤務医になるか、勤務医でも大学病院に残るか民間病院に出るか、重大な選択を迫られるタイミングがあることでしょう。アカデミアは完全にピラミッド構造になっており、教授を頂点として、准教授、講師、助教、レジデントという順で人数が多くなっています。当然、ずっとその医局にいても教授に上り詰めることが出来る人は一人でしかなく、ほかの医師たちは違うキャリアの選択を余儀なくされることでしょう。大学にもよりますが、大学教授だけが定年65歳で、准教授以下は定年が60歳のところもあります。診療科にもよりましょうが、60歳というのはまだまだ現役の医師として診療が続けられる年齢です。

どんなキャリアを医師として選ぶかで生涯収入は変わってきますが、それだけでなく、仕事内容も違ってきます。大学にスタッフとして残る場合には、臨床だけしていてよいわけではなく、研究も行い、教育も行う義務、さらには大学運営に携わって多くの委員会の会議に出る必要もありますので、ただでさえ大変な医師の生活がトリプル忙しくなります。それでいてアカデミアでは順調に上に上がっていける人間はかなり絞り込まれるため、努力に見合った報われかたが保証されているわけでもないという問題があります。数は少ないかもしれませんが、患者を直接みることをしない、つまり臨床以外のキャリア(行政、コンサルタントりんsりんsというのもあるようです。

 

大学の医局に入局するかしないかの選択

医局」に難色を示す人がその理由としてまず挙げるのが医局人事の理不尽さだ。… ときには転居を伴うような異動が数年ごとに繰り返されたり、将来の見通しが立たないことは、デメリットだ。… 「人事や報酬に極端な不公平感が出ないよう、長期的には辻褄があうよう采配を振るうのが、医局長の務め」と心得る。… 医局所属の大きなメリットは、国内外を問わずさまざまな分野の第一線で活躍する医師、開業医のOB、学会や研究会関係の人とのつながり=人脈が構築できることだ。… 「医局は生涯を通じての互助組織

「リクルートドクターズキャリア」特集一覧医師のキャリアプランを考える

  1. 医局に属さない医師は苦労する?アンケ―トで判明した、医局に所属していない医師の仕事上の工夫とは? 医師転職研究所 | 医師の転職に確かな情報を 2019年4月~5月にかけて実施した医師のアンケート(有効回答数1,580件)では、大学医局に所属したことのない医師が回答者の11%となっていました。
  2. 医局に所属するメリット・デメリットとは? 医師転職研究所 | 医師の転職に確かな情報を 厚生労働省の平成28年度の調査によると、初期研修終了後に入局する割合は以下のようになっています。初期研修終了後に入局を予定している医師は、全体の74.2%という結果となりました。日経メディカルオンラインが2016年12月に行なった調査では、大学医局に所属したことのある医師3,169人のうち、1,374人(約43%)が現在は所属していない(退局している)と回答しています
  3. スペシャル座談会企画Part3「ずばり、市中病院と医局の違いはココ!」編Part3「ずばり、市中病院と医局の違いはココ!」編 医師のトータルキャリアサポートDtoDコンシェルジュ 市中病院って失業するの?  クビ切られますよ。  残れなくて泣く泣く医局に帰る人もたくさんいるよ。 一部の大学規模の大病院、がんセンター系の病院や専門病院以外の市中病院では専門の追及は困難なんです。胃外科だけをやっている人と、胃と大腸やっている人だったら、胃外科だけをやっている人の方が手術はうまいに決まっています。才能うんぬんじゃないです。症例数が違いますから。患者が自分の胃を治してもらいたいってときにスペシャリストジェネラリストのどっちにかかりたいかって言ったら…。
  4. 医学生・研修医100人に聞きました 全国の医学生・研修医 100名にアンケート調査を行い、臨床研修制度について伺いました。  DtoDレジデント ■ 必ず入局する キャリアアップ専門医の取得等に優れているという意見が多くみられました。その他、研究学位取得を希望して入局を選ぶ方も多いようです。 ■ 機会があれば入局したい 専門性が高く、症例や指導体制が充実していると感じているものの、異動のデメリットや閉鎖的なイメージがあり迷っている方が多いようです。 ■ 入局しない 研究よりも臨床を中心に行いたいという意見が多いようです。子育て等の家庭環境から医局に縛られるのが厳しいといった意見も見られました。
  5. 医局に入ったら生涯収入が減るものと覚悟せよ 2017/07/06 日経メディカル 医局に属さず、市中病院のみで勤務医を続けていくことを考えてみましょう。生涯の平均手取り年収を1,000万円とすると、定年まで34年間働くとすれば、3億4000万円ほどの生涯収入が得られることになります。一方、大学医局員として入局すると、大学院に属している4年間は無給(給与支払いと大学院学費の相殺でゼロと仮定)として、それ以外の生涯の手取り年収を600~800万円と計算すると、600~800万円×(34-4)年で、1億8000万円~2億4000万円くらいの生涯収入が得られることになります。
  6. 世代別 私の言い分 リクルートドクターズキャリア ”寄らば大樹の陰“ではありませんが、医局派の医師は自力で考えることより、自動的にキャリアが決まることを良しとする傾向があるように見えます。上の世代の医師と似た考え方なのかもしれません。一方、将来やりたいことがハッキリしている医師は非医局派が多い。安定よりも自由を重視しています

 

医局を出て開業

  • 想像以上に医局の人事で諸先輩方の人生が決まっている
  • 母校では卒業年数で医局での年功序列の上下関係は決定しますが,他県では入局の早い順ともききました
  • どの医局に所属しようが山間部の開業医をやっていける臨床能力はつきにくい
  • 医局に所属するメリットは,やはり人間関係いざという時に相談出来る医師を得る事

相談コーナー どの医局に入局するか悩んでいます地域医療への扉 ふるさとドクターネット広島 公益財団法人広島県地域保健医療推進機構

 

臨床以外のキャリアパス

  1. 10年目までの流れをみてみよう-(前編)DOCTOR-ASE 医学生がこれからの医療を考えるための情報誌[ドクタラーゼ]医学生がこれからの医療を考えるための情報誌 臨床研修後の進路は必ずしも臨床だけではありません。基礎研究公衆衛生医系技官など、直接診療しないという進路も多くあります。また、最近ではコンサルティング会社に就職するといった進路を選ぶ先輩もいます。

 

参考サイト

  1. 大塚篤司氏に聞く「バーンアウトしない・させない」医師の働き方 かつてバーンアウトを経験した病棟医長の考える、医師を“楽しむ”ために必要なこと 大塚 篤司 氏(皮膚科医/京都大学医学部特定准教授・病棟医長) きっと、もっと、医師の働き方は選べる。EPILOGI 当時はほとんどの医師が入局していましたし、選択肢が少ないということは、要するに逃げ道がないんですよね。だから、「みんなやってるから」「ずっとこうだったから」と、「自分を犠牲にすること」がある種、正当化されてしまう素地があったんだと思います。だから、ギリギリ限界まで働いて、バーンアウトしてしまう。
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