腫瘍免疫(tumor immunity)とは

 

腫瘍免疫(Tumor Immunity)とは、癌細胞に対して働く免疫機構のことです(参照:ウィキペディア)。免疫機構が、がん細胞を取り除いてくれるわけですね。がん細胞は自分自身の細胞ががん化したものですが、それを異物として排除してくれるという精緻な仕組みを私たちは体の中に持っているわけです。たいした自然治癒力だと思います。免疫系の働きを上げることによって、がん細胞を叩く(がんを治癒させる)という試みは、1891年の外科医W.B.コーリーによるものが最初らしいです。コーリー医師は細菌由来毒素(コーリートキシン;Coley Toxin)を癌患者に投与し、免疫を賦活させて癌を治癒させることに成功したそう(参照:ウィキペディア)。免疫系の働きでがん細胞が除去されるという実験的な証拠としては、2001年に、免疫グロブリンの多様性に関与するRAG遺伝子を欠損したマウスを用いた実験で、RAG遺伝子の欠損が癌の発症率を上昇させるという報告があります(Nature. 410,1107-11)。

参考資料

  1. 腫瘍免疫(tumor immunity)ウィキペディア