【意匠】9
甲は、令和4年5月1日、包装用びんの意匠イについて意匠登録出願をした。意匠イは、
その後、令和5年4月1日に設定の登録がされ、同年5月1日に意匠公報が発行された。
甲は、令和7年4月1日、意匠イを本意匠とする関連意匠として、意匠イに係る包装用
びんの胴体部分の意匠ロについて意匠登録出願をした。
この場合において、次のうち、正しいものは、いくつあるか。
ただし、各設問で言及した条件のみに基づいて判断し、他の条件は考慮しないものとす
る。
(イ) 意匠イと意匠ロが類似する場合、意匠ロの意匠登録出願の日に意匠イに係る意匠権が
存続していれば、その意匠権が、意匠ロに係る意匠権の設定の登録の際に、登録料不納
で消滅していたとしても、意匠ロについて意匠登録を受けることができる。
(ロ) 意匠イと意匠ロが非類似であっても、意匠ロについて意匠イを本意匠とする関連意匠
として意匠登録を受けることができる場合がある。
(ハ) 意匠イと意匠ロが類似する場合、意匠権の設定の登録の日から3年の期間を指定して
意匠イの意匠登録出願について秘密にすることが請求されていたとしても、意匠ロにつ
いて意匠登録を受けることができる。
(ニ) 意匠イと意匠ロが類似する場合、意匠イの意匠権について専用実施権が設定されてい
るときであっても、意匠ロについて意匠登録を受けることができる。
(ホ) 意匠イを本意匠とする関連意匠として意匠ロについて意匠登録を受けた場合であっ
ても、意匠イに係る意匠権と意匠ロに係る意匠権を分離して移転することができる場合
がある。
1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ
5 5つ
枝(ハ)の解説
そもそも、秘密意匠かどうかって、どうでもいいってこと?この問題を解く場合。
鋭いとこ突いてきたな。答えは「(ハ)の○×を出すだけなら、結論は秘密意匠でもそうでなくても変わらへん」。その意味では引っかけ(ダミー条件)や。ただし「だから無視してええ」とは違う。そこを分けて説明するわ。
秘密でも非秘密でも、結論は同じ○
ロの出願 R7.4.1 で場合分けしてみると:
| イが公知になる時点 | ロ出願時(R7.4.1)にイは公知? | 効く規定 | 結論 | |
|---|---|---|---|---|
| 非秘密 | 公報 R5.5.1(図面入り) | 公知(R5.5.1〜) | 3条1項 → 10条2項で救済 | ○ |
| 秘密 | 図面入り公報 R8.4.1以降 | まだ非公知 | そもそも3条1項が立たない(→9条は10条1項) | ○ |
どっちのルートを通っても着地は「登録できる」。だから**○という答え自体は秘密かどうかに左右されない**。
でも「どうでもいい」と言い切ると危ない
理由が3つある。
① 「としても」が出題者のサイン 設問は「秘密にすることが請求されていたとしても、登録を受けることができる」。この「〜としても」は、“一見ジャマに見える条件を置いたけど、実は結論変わらんよね?”を確認する型や。出題者はわざと秘密条件を置いて、前回学んだ「秘密意匠+ギャップ=3条の2で拒絶」に脊髄反射でハマる受験生を釣りにきてる。「どうでもいい」と分かるためには、10条で関連意匠が完璧に保護されてることを知ってなあかん。無視じゃなくて「検討した上で打ち消す」。
② 通る条文(=説明の中身)は変わる ○×は同じでも、論文や口述で「なぜ?」を問われたら答えが分岐する。非秘密なら「3条1項に当たるが10条2項で除外」、秘密なら「そもそも非公知で3条1項が立たない/部分意匠側で見ても10条3項」。短答は○で済むけど、理由は別物。ここを潰しとかんと論文で死ぬ。
③ この問題全体では確実に効いてる条件 (ハ)は「イとロが類似」=全体類似に振ってあるから3条1項ラインで、秘密がほぼ無害化される。でもロは本来「胴体部分の部分意匠」やから、他の枝((イ)(ロ)など)で**「イの一部と類似」=3条の2ライン**に振られたら、そこは秘密意匠の図面入り公報のタイミングがモロに効く(10条3項の読替が効くかどうか)。枝ごとに秘密の重みが変わる。問題全体としては絶対にダミーやない。
まとめ
(ハ)単体の○×判定 → 秘密はダミー(結論不変)。 ただし「ダミーだと見抜く」こと自体が試験で問われてる知識やし、理由づけと他の枝では生きてくる。だから「無視」やなくて「検討して、関連意匠だから打ち消せる」と処理するのが正解の頭の使い方や。
(Claude Opus 4.8)